やる夫はプロ野球選手になるようです 枠外 キル夫とやる夫

3◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:53:17 ID:f978f4f3

11月某日──
土に霜こそ立っていないが、冷えた土が固く感じるグラウンドを、二人の男が走っていた。




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ハッハッという、規則正しい呼吸音と共に、白い息が吐き出されては流れていく。
一瞬世界を温めたその息は、冷ややかな空気に迎えられ、溶けるように消えていった。

4◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:53:34 ID:f978f4f3

涼しげな表情で走るやる夫に対して、やる夫の少し後ろを走る男の顔は赤く、息も荒い。


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           /  ─     \
            ' (●)       \  三二―ー
          (l、__)     u     |
            ⌒´         /                          ハア……>
           `l          \                           ハア……>
            l           \   三二―ー
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やる夫は運動によって弾む息の間に、こっそりため息を混ぜ混んだ。


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                ./     \
               ./  ─     \  三二―ー
             ' (ー)       \
              .(l、__)     u     |
       r‐ぅ__    ⌒´         /                        ハア……>
     (⌒ 厂    `l          \                          ゼヒッツ>
     ` ´        .l           \    三二―ー
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5◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:54:04 ID:f978f4f3


走るのは好きだ。だけど今日は、夕方に皆とトレーニングの約束をしており、
今走るのは全くもって本意じゃない。



                                        rf「「」
  ``ー~ァ'´ ̄\ー、                              丁]
```''ー‐(;';';';';';';';';'\``'''´ ̄``ー- ..,,_  幵テ    __,,..-‐-、     ,.-''||´ ̄
: : (⌒;';';'};';';';';';';';'〉^\ー-.....,,,,_:  : ``ー ||''~~^´ ̄: : : : ^'ーァ''´ : : ||: : :(;';
ノヽ);';';';'ノ;';';';';'_彡ヘ;';'__): ,..、:..::::::::) ,、  : : ||: :-‐ミ: : : :,..'´^ヽ: , --||:.;:.;:.;:.
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                 ミ.,ィTl'ヽ\   `⌒´     /`ヽ⌒)/)) .,.  /,
                  kヒヒど,           {⌒⊃ ,⌒⌒);;;;;)))⌒)
                    `´ ̄ヽ      ハヽ / ))⌒));;;;)-⌒))
                        ヽ   ` /  '}   ─=⌒⌒)ノ;;ノ;;;::)
                         >   /ごノ   ─=≡⌒)丿;;丿ノ
                      __,∠     /
                     〈、    / 彡
                      \、__ノ  彡



やる夫が今走っているのは、後ろを走る男に付き合っての事である。

6◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:54:26 ID:f978f4f3

やる夫は、後ろを走る男を知らなかった。
グラウンド脇で前から歩いてきた先輩らしい奴に、適当に頭下げたら捕まったのだ。

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  \    (__人__) .  /
   /    `⌒´    ヽ

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7◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:54:42 ID:f978f4f3

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                              「…………おい、お前。走るぞ」     | (トェェェェェェェェイ)    |
                                                 \ \ェェェェェ/   /


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      /       \
     /   ─   ― ヽ
   /    ( ●)  ( ●)'
   |        (__人__)   |   「嫌ですお。夕方走るメニュー組んでるんで」
   \       ` ⌒´  ,/
   /      ー‐   ヽ


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                                             .  / /) ノ '  ヽ、 \
                  「……聞いてた通りの奴だな。             | / .イ '(ー) (ー) u.|
                   大先輩からのお声掛けだぞ。もっと悩め」      /,'才.ミ)トェェェェェェェイ)/
                                             .   | ≧シ'ヽェェェェェ/ \
                                              /\ ヽ          ヽ



         ___
       /     \
      /  _ノ '' 'ー \
    /  (●)  (●)  \   「聞いてたなら話が早い。
    |      (__人__)    |   やる夫はこういう奴ですお。
    \      ` ⌒´   /
      / ゝ         ィ'ヽ     ……んじゃ、失礼しますお」
    /                 \

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8◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:54:59 ID:f978f4f3

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                                                   /         \
              「そうか……ちなみに俺は午後、契約公開でな。       / (●) (●)    \
                                                  | (トェェェェェェェェイ)    |
            半分以上一軍にいたお前はご存じだろうが、           \ \ェェェェェ/   /
            この一年俺は殆ど二軍暮らしだった。          .⊂ ヽ∩  >          \
                                                . '、_ \|               |
                                                   \ \      /  /



                                                     ____
                                                   /     \   ニヤニヤ
          「俺が自分の事をプロ野球選手と言ってられる時間は           /   彡    ミ\
             後数時間かもしれないんだが──                 /   (トェェェェェェェェイ)\
                                                    /⌒丶   \ェェェェェ/ /⌒l
             噂の後輩君は、そんな奴の頼みも聞けない訳か~」     \   ゝ          ノ  /
                                               /   /           |   |

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      /      \
     / ー   ー \
   /  (○)  (○)  \
   |     (__人__)  .u |
.   \    |r┬-|    /
    (ヽ、  `ー'´  / ̄)ヽ
      | ``     ''|  ヽ |
     ゝ ノ      ヽ  ノ|
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9◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:55:17 ID:f978f4f3

ニヤニヤと笑う男に対して、やる夫の表情は固まった。

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                                              /         \ ニヤニヤ
                                            /   (⌒) (⌒)  \
                                            |   (トェェェェェェェェイ)   |
                                            \  \ェェェェェ/   /
                                             /⌒ヽ   ー‐    ィヽ
                                            /      ,⊆ニ_ヽ、  |
                                           /    / r─--⊃、  |
                                           | ヽ,.イ   `二ニニうヽ. |



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     /      \
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  /   _ノ ::::::: ゝ、  \
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  \   (__人__)   ,/
  /    `⌒´    \


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19歳になったばかりのやる夫には、男に返す言葉が、何一つ思い浮かばなかったのだ――

10◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:55:36 ID:f978f4f3


       .iiiiiiiiiiiii,、     .iiiiiiiiiiiiiiiiiir,iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii,,,,,、  .,iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii,,,,,         ,. -─- 、_
        .'lllllllllli,      `llllll!゙’  `゚lllllll!゙゙゙゙゙゙゙゙゙!!llllllli,   `゙lllllll゙゙”゚゙゙゙゙゙゙!llllllli,      ,.::'";_-;;;:ミ':::::::::::::::`:丶、
        ,illl!llllllll,      ,illl!′   ,lllllll゜    llllllll!   ,illlll!゜    .,lllllll     |::::::::/しノ゙':::::::::::::::::::::::::::!
       ,llll゙ ゙lllllllli,     ,llll゙    .,lllllll゜    ,,llllll!′ ,illllll゙     .,llllllll゜     ,!: -‐゙:::'-:::;_::::::::::::::::::::::::|
       ,illll゜ ゙llllllll,、   ,illll゜   .,lllllll゜    ,,illllll!゙   ,lllllll゜  ._,,,,,,iilllll!゙゜    /:::::::::::::::::::::::::`:丶;;:::,;--‐!
      ,llll゙   '!llllllli―やる夫がプロ野球選手になるようです―lllllllll゙°    └-;;;;,,,,,_::::::::::::,,;;;_",,;;;'ヽ   |
      ,illll゜   ゙lllllllli、 ,illll゜   .,llllll!!!!!!!!!!゙゙゙゙”    .,lllllll゜   ゙゙゙゙!llllllli、      | ''''''''>''" ヽ、゙"ノ  |
     ,llll゙     .lllllllll,,.,llll゙    .,llllll!′           ,illlll!゜     .lllllllll    _  \  (__,,;、_.ノ   /
     ,illll゜     '!lllllllllll!`   ,lllllll゙             lllllll゙     .,illlllll゙   /,∠ヽ,.-‐>-.,,、_,,;._,, 、∠‐-、
    .,,lllll゜      ゙llllllll!゜   ,llllllll′           ,illlll!゜    .,,,illllll!゙゜   |  -イ  /^\Y´/  \  ヘ
  .,,,,iiillllllli,,,,      ゙lllll゙  .,,,,,iilllllllllli,,,,:      ,,,,,,iiilllllllliiiiiiiiiiiiiiillllll!!゙゙゜    !  ノ'" /    | !     Y'' ヘ
  .'゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙′     .゙゙° ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙°     '゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙″

                    ――枠外 キル夫とやる夫――

         注) ・この話はプロ野球を元にした、作者のプロ野球妄想ストーリーです。
           ・このスレのやる夫は捻くれています。やる夫の性格改変(?)にご容赦下さい。

11◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:55:59 ID:f978f4f3

ノヽ);';';';'ノ;';';';';'_彡ヘ;';'__): ,..、:..::::::::) ,、  : : ||: :-‐ミ: : : :,..'´^ヽ: , --||:.;:.;:.;:.
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: : : :ゝー(;';';';'___ノ__ノ____ノ__/_,|__,|__::::||(;';';';'(;';';';')  .,.xwX'´(__(___ノ__ノ:| |:.;
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                                                  /(● )  (● )\
                    「お前はテスト入団らしいが、           /  (トェェェェェェェェイ) \
                   元々スターズのファンだったのか?」      |    \ェェェェェ/    |
                                      .          \ .u             /
                                           と⌒ヽ  `>        〈´
                                            ヽ  V´          ヽ
                                              ヽ   /              、



スポーツドリンクを含み、タオルで汗を拭いながら男が聞く。



         ___
      /)/ノ ' ヽ、\
     / .イ '(●)  .(●)\
  .  /,'才.ミ).  (__人__)   \   「ここしか受からなかっただけですお」
  .  | ≧シ'   ´ ⌒`     |
  . \ ヽ           /



何を聞くんだと思いながらも、やる夫が答える。

12◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:56:15 ID:f978f4f3


ノヽ);';';';'ノ;';';';';'_彡ヘ;';'__): ,..、:..::::::::) ,、  : : ||: :-‐ミ: : : :,..'´^ヽ: , --||:.;:.;:.;:.
: : :(;';';';';');';';';';';';');';';');';';'Y:.;:.__)_:_:_:_: :: : . : : ||__彡;';';';'、: : : :(;';';';';';';')_ノ;';';';';';';'):.;:.;:
: : : :ゝー(;';';';'___ノ__ノ____ノ__/_,|__,|__::::||(;';';';'(;';';';')  .,.xwX'´(__(___ノ__ノ:| |:.;
;';';';';';';';';';';';'ノ从;';'| 「」 |l ̄|「|「」「 |_|___|_||;';';'``rr'':.「l_┌┐YY´;';;'}i{;';';';';'| |:.;
 ̄~ ̄~ ̄~~~~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              ̄.:⌒^^'=─ . .

                                                    ___
                                                  /.u     \
                                                 /(● ) (● ) \
                                               / (トェェェェェェェェイ) .u \
                            「じゃあ、俺の事は知らねえか?」   |  l^l^lnェェェェ/     |
                                               \ヽ   L        /
                                                  ゝ  ノ
                                                /   /


       ____
     /      \
   /           \
  /   _ノ ::::::: ゝ、  \
. |   (○)  (○)  u |   「…………すいません」
  \   (__人__)   ,/
  /    `⌒´    \

                                                     ____
                                                   /     \
                                                 /         \
                                                / (⌒) (⌒)    \
                                      「だろうなぁ」    | (トェェェェェェェェイ)    |
                                                \ \ェェェェェ/   /


ベンチに腰かけた男は笑ったが、やる夫は笑い返す事もできずに頭を下げた。

13◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:56:33 ID:f978f4f3

ノヽ);';';';'ノ;';';';';'_彡ヘ;';'__): ,..、:..::::::::) ,、  : : ||: :-‐ミ: : : :,..'´^ヽ: , --||:.;:.;:.;:.
: : :(;';';';';');';';';';';';');';';');';';'Y:.;:.__)_:_:_:_: :: : . : : ||__彡;';';';'、: : : :(;';';';';';';')_ノ;';';';';';';'):.;:.;:
: : : :ゝー(;';';';'___ノ__ノ____ノ__/_,|__,|__::::||(;';';';'(;';';';')  .,.xwX'´(__(___ノ__ノ:| |:.;
;';';';';';';';';';';';'ノ从;';'| 「」 |l ̄|「|「」「 |_|___|_||;';';'``rr'':.「l_┌┐YY´;';;'}i{;';';';';'| |:.;
 ̄~ ̄~ ̄~~~~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              ̄.:⌒^^'=─ . .

                                                    ____
                                                  /     \
                                                /         \
                                               / (●) (●)    \
                             「お前の先輩だよ俺は」      | (トェェェェェェェェイ)    |
                                               \ \ェェェェェ/   /
                                          ⊂ ヽ∩  >          \
                                           '、_ \|               |
                                              \ \      /  /


         ___
       /     \
      /  _ノ '' 'ー \
    /  (●)  (●)  \   「……ユニフォーム着てんだから、わかりますお。
    |      (__人__)    |    背番号、2桁だし」
    \      ` ⌒´   /
      / ゝ         ィ'ヽ
    /                 \

14◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:56:49 ID:f978f4f3

ノヽ);';';';'ノ;';';';';'_彡ヘ;';'__): ,..、:..::::::::) ,、  : : ||: :-‐ミ: : : :,..'´^ヽ: , --||:.;:.;:.;:.
: : :(;';';';';');';';';';';';');';';');';';'Y:.;:.__)_:_:_:_: :: : . : : ||__彡;';';';'、: : : :(;';';';';';';')_ノ;';';';';';';'):.;:.;:
: : : :ゝー(;';';';'___ノ__ノ____ノ__/_,|__,|__::::||(;';';';'(;';';';')  .,.xwX'´(__(___ノ__ノ:| |:.;
;';';';';';';';';';';';'ノ从;';'| 「」 |l ̄|「|「」「 |_|___|_||;';';'``rr'':.「l_┌┐YY´;';;'}i{;';';';';'| |:.;
 ̄~ ̄~ ̄~~~~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              ̄.:⌒^^'=─ . .



                                                ,  -―ー- 、   ニヤニヤ
                                              /        ヽ
                                             '       ⌒    ーヽ
                「右の中継ぎって意味だよ馬鹿。            l     (●)  (●) 、
                                             {     トェェェェェェィ   }
              お前と入れ替わりに二軍に落ちたピッチャー。 .   、.     ヽェェェェェノ ノ
              そう言や解るか?」                      >        <、
                                             / ー―- .、    r、 ヽ
                                             `ー―- 、_ノ   l/  /

     ___
   / u.   \
  /_ノ  ヽ、_   \
/(●)三(●))   .\   「…………」
|   (__人__)   u.  |
\  |r┬r|i'      /
/   `ー'´     \

15◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:57:25 ID:f978f4f3

今度は眉にまで苦味を表したやる夫を見て、男はさもおかしそうに笑う。


ノヽ);';';';'ノ;';';';';'_彡ヘ;';'__): ,..、:..::::::::) ,、  : : ||: :-‐ミ: : : :,..'´^ヽ: , --||:.;:.;:.;:.
: : :(;';';';';');';';';';';';');';';');';';'Y:.;:.__)_:_:_:_: :: : . : : ||__彡;';';';'、: : : :(;';';';';';';')_ノ;';';';';';';'):.;:.;:
: : : :ゝー(;';';';'___ノ__ノ____ノ__/_,|__,|__::::||(;';';';'(;';';';')  .,.xwX'´(__(___ノ__ノ:| |:.;
;';';';';';';';';';';';'ノ从;';'| 「」 |l ̄|「|「」「 |_|___|_||;';';'``rr'':.「l_┌┐YY´;';;'}i{;';';';';'| |:.;
 ̄~ ̄~ ̄~~~~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              ̄.:⌒^^'=─ . .



                                      *  _______
                               / ̄|  +   /         ヽ   +
     「キル夫だ。よろしくな。             | ::|    /⌒       ⌒   \
     後半日のよろしくかもしれんがな!」    .| ::|x  / ( ●)    ( ●)   |  .人
                             ,―    \   | :::::(トェェェェェェェェェイ)::    |  `Y´
                            | ___)  ::| .!   \      /   /
                            | ___)  ::|+ヽ    \ェェェ/    /     十
                            | ___)  ::|   .>          \
                            ヽ__)_/   /                 \


一緒に笑っていいものか解らなくて、やる夫は曖昧に口元を引き攣らせた。


16◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:58:23 ID:f978f4f3






        ☆        ☆        ☆        ☆        ☆














         ,, ‐-、´ ̄´ `|‐~`丶,      パスッ
      ,__//   ※   ※   ̄!
    /~ 、!!    !!≡ ,,//   /~
   ル‐    !!=  /!!≡,,.//, __/
  /彡 Ⅱ-/ !!二≡ !!彡彡 ≡
 三‐ ̄__- 彡彡彡彡彡彡彡/  ,
/、 彡彡彡彡彡ミミミミミミミ/                               _=_
ゞ ,∧´´ ̄7丶____ _ _  _ _  ==  ̄―― ̄ ̄___  ― ̄  ̄
く !! }}   {{    ____ __  _ __     _____       ̄   ―==
∠! リ   ミ  彡━━━━i!          ――  ___―― ̄ ̄___
  ヽ,_,,━━‐  ̄ 8 く━━━━━
  =ヽミミミミミミミ‐|‐ 呂 N ̄ ̄ ̄ ̄  ̄
  二ヽミミミミソミミ ||  中,  ヽ 、   ヽ‐,`
  \二ヾ ヾ 》  ||   /k‐   `くi!i!i!i!i!\`‐‐-、
    \三---- `  ___二-     `ヽ、!i丶 `ヽ、
     `て≡-‐‐_兄彡二=´   ヽ   !i!i!ヽ !|  ヽ,
       ヽと≡_‐-´ヽ ̄         !i!i!i!|| !|   |

17◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:58:40 ID:f978f4f3

                                        rf「「」
  ``ー~ァ'´ ̄\ー、                              丁]
```''ー‐(;';';';';';';';';'\``'''´ ̄``ー- ..,,_  幵テ    __,,..-‐-、     ,.-''||´ ̄
: : (⌒;';';'};';';';';';';';'〉^\ー-.....,,,,_:  : ``ー ||''~~^´ ̄: : : : ^'ーァ''´ : : ||: : :(;';
ノヽ);';';';'ノ;';';';';'_彡ヘ;';'__): ,..、:..::::::::) ,、  : : ||: :-‐ミ: : : :,..'´^ヽ: , --||:.;:.;:.;:.
: : :(;';';';';');';';';';';';');';';');';';'Y:.;:.__)_:_:_:_: :: : . : : ||__彡;';';';'、: : : :(;';';';';';';')_ノ;';';';';';';'):.;:.;:
: : : :ゝー(;';';';'___ノ__ノ____ノ__/_,|__,|__::::||(;';';';'(;';';';')  .,.xwX'´(__(___ノ__ノ:| |:.;
;';';';';';';';';';';';'ノ从;';'| 「」 |l ̄|「|「」「 |_|___|_||;';';'``rr'':.「l_┌┐YY´;';;'}i{;';';';';'| |:.;
 ̄~ ̄~ ̄~~~~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              ̄.:⌒^^'=─ . .

                                                        ____
                                                      /     \    ニヤニヤ
                                                    /         \
                                                   / (⌒) (⌒)    \
                          「本当かよ。あの夜神がかあ?ww」      | (トェェェェェェェェイ)    |
                                                   \ \ェェェェェ/   /
                                              ⊂ ヽ∩  >          \
                                               '、_ \|               |
                                                  \ \      /  /

     ___
   /     \
  /_ノ  ヽ、_   \
/(●)三(●))   .\    「……笑う話じゃねーのに、笑い過ぎだお」
|   (__人__)      |
\  |r┬r|i'      /
/   `ー'´     \

18◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:59:00 ID:f978f4f3

                                                         ____
                                                        /      \
              「笑うに決まってんだろそんなのよおww                /         \
                                                     /   (⌒) (⌒)  \
              俺と新城があいつにどんだけ                        |   (トェェェェェェェェイ)   |
              苦労させられたと思ってるんだ。                シュッ  \  \ェェェェェ/   /
                                            (´ (..,,___    /´ ̄          ィヽ
                   いい先輩やってるとか想像もつかねーよ」     ` ー--   .〈    ̄  ‐- 、       i
                                                    `ー ‐ - ‐- ノ




ケタケタと笑いながらキル夫が放ったボールは、
弧を描きながらやる夫のミットに収まると、パスという乾いた音を立てる。

                     ______________
                     .         /゙',`ヽ、.
                            /,人;  ‘:,
                     . ‐=ニニ二 i゙(⌒) そ.λ
                            `'・ミ.,ノィ-、} ,
                     .     パシッ   ̄ヽ,ィ゙:::ュ、   ,.
                     ――――――――――――――


     ___
   /     \
  /  _ノ '' 'ー \
/  (●)  (●)  \    (新城……?)
|      (__人__)    |
\      ` ⌒´   /


19◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:59:33 ID:f978f4f3

      ____
    /       \
  /   -‐´ `ー\
/     (●)  (●)\   「えーと、キル夫さんって、今幾つだお?」
|        (__人__)  |
\      ` ⌒´  /
  >     ー‐  <
. /      / ̄彡ミヽ、
/    ヽ /  / ヽ  ヽ




                                                   / ̄ ̄ ̄\
                                                 /         \
                「新城と同期だよ。34。                     /   (●)  (●) \
                 スターズ12年目で、中継ぎ一本だ。            |   (トェェェェェェェェイ)  |
                                                \  \ェェェェェ/ /
                 夜神みたいな1軍半じゃなくて、           . グッ /⌒/^ヽ、    ,ィヽ、
                 これでも立派な一軍選手だったんだぞ?」      ./  ,ゞ ,ノ      ,  \
                                               l /  /       ト   >
                                                 ヾ_,/          |/ /
                                                 |          |/




         ____
       /     \
.    /       \
.  / /) ノ '  ヽ、 \
  | / .イ '=・=  =・= u|      (……中継ぎ一本で12年?)
    /,'才.ミ) (__人__) /
.   | ≧シ'  ` ⌒´   \
 /\ ヽ          ヽ

20◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 15:59:51 ID:f978f4f3

                 ____
                /      \
              / ─    ─ \
             /   (●)  (●) .u\  「……キル夫さんって、
             |      (__人__)     |   今まで何試合位登板してるんですかお?」
          シュッ  \     `⌒´    ,/
    (´ (..,,___    /´ ̄          ィヽ
     .` ー--   .〈    ̄  ‐- 、       i
            `ー ‐ - ‐- ノ



                     ______________
                     .         /゙',`ヽ、.
                            /,人;  ‘:,
                     . ‐=ニニ二 i゙(⌒) そ.λ
                            `'・ミ.,ノィ-、} ,
                     .     パシッ   ̄ヽ,ィ゙:::ュ、   ,.
                     ――――――――――――――


                                                     ___
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                                                    /(● )  (● )\
                                   「400は超えてるぞー」    /  (トェェェェェェェェイ) \
                                                 |    \ェェェェェ/    |
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                    \          /              .と⌒ヽ  `>        〈´
                    <  400ッ!? >                  ヽ  V´          ヽ
                    /          \                    ヽ   /              、
                     ̄|/\/\/\/ ̄


21◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:00:09 ID:f978f4f3

         ____
        /     \
      /  u   ノ  \
    /      u (●)  \
    |         (__人__)|   「……スターズって、まともな中継ぎいたんか」
     \    u   .` ⌒/
    ノ           \



                                                     ____
                                                   /      \    ニヤニヤ
                                                  /         \
                                                /   (⌒) (⌒)  \
                    「まともな中継ぎじゃあねーなーw」       |   (トェェェェェェェェイ)   |
                                                \  \ェェェェェ/   /
                                         r、     r、/          ヘ
                                         ヽヾ 三 |:l1             ヽ
                                          \>ヽ/ |` }            | |
                                           ヘ lノ `'ソ             | |
                                            /´  /             |. |
                                            \. ィ                |  |



     _____
   / ―   \
 /ノ  ( ●)   \
.| ( ●)   ⌒)   |    「……?」
.|   (__ノ ̄    /
.|             /
 \_    ⊂ヽ∩\
   /´     (,_ \.\
.   |  /     \_ノ


22◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:00:26 ID:f978f4f3

                                                    ___
                                                  /      \
              「何だよその顔は。知ってるだろ?                  /(● ) (● ) \
                                               / (トェェェェェェェェイ)   \
             投手層が薄いと、他球団だと1軍にいられないような   .|  l^l^lnェェェェ/     |
             成績の選手でも1軍に居続ける事ができるって」        \ヽ   L        /
                                                  ゝ  ノ
                                                /   /




                                                     ____
                                                   /      \
                                                 /         \
                   「お前今年の防御率4点台だろ?         /   (●) (●)  \
                       まあ、まともな中継ぎじゃあねーなー。      |   (トェェェェェェェェイ)   |
                                                \  \ェェェェェ/   /
                         今年のドラ1のルルーシュも、             .(ヽ、      / ̄)  |
                        まともな投手とは言えないよなあ」           .| ``ー――‐''|  ヽ、. |
                                                 ゝ ノ      ヽ  ノ  |





                                                     ,  -―ー- 、
                                                   /        ヽ
                                                  '       ⌒    ーヽ
                 「スターズのピッチャーって感じだろ。そりゃよ。       l     (⌒)  (⌒) 、
                                                  {     トェェェェェェィ   }
                 俺も同じさ。                             、.     ヽェェェェェノ ノ
                 スターズの中継ぎピッチャーだよ、俺は」      .シュッ    >        <、
                                            (´ (..,,___ / ー―- .、    r、 ヽ
                                             .` ー--  `ー―- 、_ノ   l/  /


キル夫はニヤリと笑いながらボールを放ったが、やる夫の顔にはまたしても苦いものが滲み出る。

23◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:00:44 ID:f978f4f3

先発投手は6回3失点で役割を果たしたとされ、それを示すQSという指標すらある。
これは防御率に直すと4.5という数字になる。

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            /    /   //        / / /ヽ ヽヽ
              //    /   // ./     /  / /  l   l ヽ
          /i|   イ  // イ !   ./  / .//  |  |  l
            l.l | .|  l | .| l| | !.|  / ./ //  / / /   l
             !.! .! l  |∧.」 |l H | / /」 ,∠! / / / / │  |
           l | ヽ\!' _Nヽ、∨ !/ /-///// ,イ │ │   「防御率4点台のピッチャーは
            l |  .!ヽ|/´,rこ心、 ∨´   ァ=='-、'//  |   !    イニングさえ稼げていれば及第点と
.          |! │ .l` .ヽ、_゙ン      ´ {゙ーイ、) >/  │  |.    いうことになるな。
            | |.  !  !    ̄´   /      ='" ,/   |    !
         /│ l  .!     〈        /!     | | |    え、ルルーシュの防御率?
         / ∧ ヽ. l\    ,_        /│   .| .! |
.        / /  '   ヽ '、_l>、  と"`ヽ、   /./|  | !  |    …………流石の私でもそれを言わない
       / /   ∧  ヽヽ ̄\   ̄_ヾ<´/ / ./!    |  |  |    分別はあるつもりだぞ?」
        /// / _/\  ヽヽ: ̄::`:< _ ` ミ、// .|    |__|__| __
.      // / ̄   ̄\ ヽヽ_:::::::::::::: `丶、`ミ三二三";元ラ'ニニヽ-<`ヽ
     // /         \ ヽヽ: ̄::`丶、:::::`:77:::入:_`ー∩ヽ'.;:゚:;;}; : :}~:`;
     //./             \ヽヽ::::::::::::::  ̄::77:::7|   T''|| |ヽニ∠_; ベ: ;
      | | l                ヽヽヽー- 、_ :: //イ |   :|./  /|゙T''くニ二 ; :
      | | l                \ヽ\    ̄|::::|. |   {  {||  >→'´
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一方各球団の救援防御率は大抵の場合3点台で、投壊と呼ばれているチームでようやく4点台に乗る。

24◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:01:00 ID:f978f4f3

先発投手は責任として5イニング。時として9イニングの投球を求められている。
そのため彼らはスタミナと、筋力の消耗を配分しながらボールを投げる。

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  \        /_ /      ヽ /   } レ,'
  |`l`ヽ    /ヽ/ <´`ヽ u  ∨ u  i レ'              【先発投手の場合】
  └l> ̄    !i´-)     |\ `、 ヽ), />/
   !´ヽ、   ヽ ( _ U   !、 ヽ。ヽ/,レ,。7´/-┬―┬―
  _|_/;:;:;7ヽ-ヽ、 '')  ""'''`` ‐'"='-'" /    !   !     (クソ……
   |  |;:;:;:{  U u ̄|| u u  ,..、_ -> /`i   !   !     まだ4回だってのに球数が嵩み過ぎた……
   |  |;:;:;:;i\    iヽ、   i {++-`7, /|  i   !   !
  __i ヽ;:;:;ヽ `、  i   ヽ、  ̄ ̄/ =、_i_  !   !    どこかで一息入れなきゃもたんな……)
   ヽ ヽ;:;:;:\ `ヽ、i   /,ゝ_/|  i   ̄ヽヽ !  ! ,
    ヽ、\;:;:;:;:`ー、`ー'´ ̄/;:;ノ  ノ      ヽ| /
                 ̄ ̄ ̄            Y´/;
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一方中継ぎ投手は任された短いイニングを全力で投げる事ができる。

陸上で言えば、スプリンターのようなものなのだ。
100メートル走のタイムがマラソンランナーに劣るというなら、彼らが投げる意味はない。


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      ,,. '"::::::::/::::;;;;;;;;;;;;;;ヽ`ヽ
      i::::::::::::::::i:::::::::;;;;;;;;;:_-;;i;;;;;;ヽ
      |::::::::::::::::l:::::::;;;;;;;;;;;/','');;;;;;;;l                    【中継ぎ投手の場合】
      L:::_:::;;;;;ノ-‐::::;;;;;;;;;‐;;;;-;;;;;;;
      /" '|!  ト、/'ラ'''i、-";;;;;;;;;;;;\
     《、ノ'|i  |iリイ'く\ 》、';、|_L゙'''i、-;;,,             (連投で疲れ残ってるけど……
     ゙! i. !l! |l゙i;';;j/`   ゝ;,'リ!i! 〉               どーせこのイニングだけだものな。
      |!l、|lト、 ト、 ̄"    じ''/ル|レ
      ゙ヘ|ト|\、i゙  _   ' "/イ/ '     __,           よし、全力だっ!)
      ゙!ヘ|〉リ\ ::...._`,. イリ/ ,. '"フ´,;  `,、_
      _,.. へ、`丶_ 〈、_ V ' ,;'",; ,,.. ')",;;;''''", i
    , '" ,. '"´ |゙丶,,`ヾ 〉、,y';;/,.ノ ;:´ '',;.. ''",;;;j
  / /   、 i!  ‐-゙ヾi,//`丶、`i"´,,;;;;''''',, ノ
  ! i     :.、|!    ゙Y;,´_`ヽ,, ヽv;''゙"´,,,;;;;'イ
  | i| ;   ゙、i|     ノ   ゙'ヘ'',∠,,-─‐,,;;ノ
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25◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:01:17 ID:f978f4f3

そのため、中継ぎピッチャーにボーダーラインがあるとすれば、おそらく防御率3点台がボーダーになるだろう。
勝ちパターンで使われるリリーフ投手は、2点台でも物足りないと言われる事すらある位だ。

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       |::|:|::::::|丶:::::ヽ:|::::::::丶:::::::ヽ:::ヽ::丶:::丶::::ヽ:
      |:::|::||::::丶::::::::丶i:::ゞ:::::ヽ::::::::::ヽ:ヽ::ヽ:::|:::::::i::
      ∥::|::|ヽ:::丶::::丶:丶:ヽ::ヘ::::::::::ヽ::::ゝ丶i::::::i:::
      |:::::|::|:::|::::::::ヽ丶ヽ::::::ヽヽ::::ヘ,,:::::ヽ:::::i::i:::::|::
       ∥:|ヽ::|ヽ|::::::丶丶ヽ::::::::ヽヘ,,,,:::::::::ヽ:::::i:::i:::      【勝ちパターン継投の中継ぎ投手の場合】
       |::丶丶|ヽ  ヽ ヽヽ  /    \:::::::::::::::/
       |:'゙l\ヽ ''' '''''´  '  ".`'' 、'   '|:::::::::::|:::|
        \::::ヽ,\                レ|:|:::,| /
         ゝヽ ''                ||::::|:ノ:     「前半戦は1点台だったね。
            ヽヽ                    | リl:/:/::::     あのまま終われれば最高だったんだけど」
           'ヽ    ヽ -        |, ノ/::::::/
              丶,    ,             / |::::::/
               |ヽ  ヽ二二=      / | | |:/ ,,
             | i\ ヽ─      /  l ヽリ:.:.く
           ../ヽ' ヽ,      /   /  |,,,  |
         . ./    |ノ丶ヽ -- /     /    | /
      /       ヽ >          /    レ





              ゝ「-  ̄ ̄}/ヾ ̄ ̄  - _   ` <三三三
                {r==三三三三≧=-   _ ̄ ¬ _ ` <ニ
            ∠三三三三三三三三三 ≧=- ,_`丶 _
           /三三三三三三三三三三三三三⊆}   ヽ      【抑え投手の場合】
            ̄ ̄}:::L_:ヽ ̄:::::ー======z-¬'´}::::>=、
               l:人_,゚ィ:!::::::::::::::i,ー- 。-ノ   j:::/ ,r:ハ V
             r、,|   .:/     ヽ ー '     テ {ハ ,. /ミx   「抑え投手は1点台が求められる。
             , z '  :,   {:....._            └ ,.イ,._
        /斗    ∧   ヾ:r:::           √´        2点台中盤になってしまうと
       /  .仆  { {∧  ,...._         j´           ファンに叱られてしまう事があるな」
.       7',  ム  .| L_<:.,   `¨ヽ    xチ´
    r≦.〈,ハ   }  \ \ ¬= _ ___广       ,. -=ニ
.   / (::::::\ `丶ゝ,z_  \ \{ { {「 | l≠      ,. -=ニ
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26◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:01:50 ID:f978f4f3


やる夫の今季防御率は3.98。

最終戦で5イニングを投げ、自責点が1だったため、ギリギリ防御率3点台に滑り込んだが、
キル夫に誤解されていた通り、シーズン中の防御率は殆どの間が4点台だった。

ノヽ);';';';'ノ;';';';';'_彡ヘ;';'__): ,..、:..::::::::) ,、  : : ||: :-‐ミ: : : :,..'´^ヽ: , --||:.;:.;:.;:.
: : :(;';';';';');';';';';';';');';';');';';'Y:.;:.__)_:_:_:_: :: : . : : ||__彡;';';';'、: : : :(;';';';';';';')_ノ;';';';';';';'):.;:.;:
: : : :ゝー(;';';';'___ノ__ノ____ノ__/_,|__,|__::::||(;';';';'(;';';';')  .,.xwX'´(__(___ノ__ノ:| |:.;
;';';';';';';';';';';';'ノ从;';'| 「」 |l ̄|「|「」「 |_|___|_||;';';'``rr'':.「l_┌┐YY´;';;'}i{;';';';';'| |:.;
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                               (〈⊃  } }



対右打者に限れば2点台にはなる。

しかし対左打者に対しては思い出したくもない数字であって、
いっぱしのリリーフピッッチャーとはとても言えぬ成績であった。

27◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:02:06 ID:f978f4f3

                 ____
                /      \
              / \:::::::::::/ \
             / ノ( (●)三(●)  \   「そういう先輩はどうなんですかお?」
             |  ⌒  (__人__)     |
          シュッ  \     `⌒´    ,/
    (´ (..,,___    /´ ̄          ィヽ
     .` ー--   .〈    ̄  ‐- 、       i
            `ー ‐ - ‐- ノ


                     ______________
                     .         /゙',`ヽ、.
                            /,人;  ‘:,
                     . ‐=ニニ二 i゙(⌒) そ.λ
                            `'・ミ.,ノィ-、} ,
                     .     パシッ   ̄ヽ,ィ゙:::ュ、   ,.
                     ――――――――――――――


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                        「俺か?6.2だっけな3だっけな……            ./      \   ニヤニヤ
                                                       /(⌒ ) (⌒ ) \
                      スターズだと5点台でも             / (トェェェェェェェェイ)   \
                      1軍にいられる時はあるんだけどよ。      .|  l^l^lnェェェェ/     |
                                                     \ヽ   L        /
                      流石に6は無理だな6は」                  ゝ  ノ
                                                      /   /


28◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:02:25 ID:f978f4f3

キル夫が笑いながらボールを受け、その顔を見たやる夫は、
今にも唾を吐き捨てそうな顔をした。


ノヽ);';';';'ノ;';';';';'_彡ヘ;';'__): ,..、:..::::::::) ,、  : : ||: :-‐ミ: : : :,..'´^ヽ: , --||:.;:.;:.;:.
: : :(;';';';';');';';';';';';');';';');';';'Y:.;:.__)_:_:_:_: :: : . : : ||__彡;';';';'、: : : :(;';';';';';';')_ノ;';';';';';';'):.;:.;:
: : : :ゝー(;';';';'___ノ__ノ____ノ__/_,|__,|__::::||(;';';';'(;';';';')  .,.xwX'´(__(___ノ__ノ:| |:.;
;';';';';';';';';';';';'ノ从;';'| 「」 |l ̄|「|「」「 |_|___|_||;';';'``rr'':.「l_┌┐YY´;';;'}i{;';';';';'| |:.;
 ̄~ ̄~ ̄~~~~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              ̄.:⌒^^'=─ . .

     ____
   /⌒三 ⌒\
.. /( ○)三(○)\
/::::::⌒(__人__)⌒:::::\   (何笑ってやがるっ!!)
|     |r┬-|     |
\      `ー'´     /




新聞で、テレビで、ニュースで。自分の成績を見る度に、ふがいなさに血が沸騰し、体中が熱くなる。
チームに迷惑をかけて貰ったこと、助けられっぱなしだったことの象徴のような数字なのだ。





                                                   ____
                                                 /      \   ニヤニヤ
                                               /         \
                                              /   (⌒) (⌒)  \
                                              |   (トェェェェェェェェイ)   |
                                              \  \ェェェェェ/   /

しかし目の前の男はどうだろうか。そんなこと、何処吹く風で笑っている。

29◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:03:01 ID:f978f4f3

冷たい風が吹いた。ひとっ走りし、温まった体を容赦なく冷やす北風だった。
その風を、身に受けたやる夫が思う。


ノヽ);';';';'ノ;';';';';'_彡ヘ;';'__): ,..、:..::::::::) ,、  : : ||: :-‐ミ: : : :,..'´^ヽ: , --||:.;:.;:.;:.
: : :(;';';';';');';';';';';';');';';');';';'Y:.;:.__)_:_:_:_: :: : . : : ||__彡;';';';'、: : : :(;';';';';';';')_ノ;';';';';';';'):.;:.;:
: : : :ゝー(;';';';'___ノ__ノ____ノ__/_,|__,|__::::||(;';';';'(;';';';')  .,.xwX'´(__(___ノ__ノ:| |:.;
;';';';';';';';';';';';'ノ从;';'| 「」 |l ̄|「|「」「 |_|___|_||;';';'``rr'':.「l_┌┐YY´;';;'}i{;';';';';'| |:.;
 ̄~ ̄~ ̄~~~~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              ̄.:⌒^^'=─ . .




     ___
   /     \
  /_ノ  ヽ、_   \
/(●)三(●))   .\
|   (__人__)      |   (木枯らしみたいな笑いをする奴だ)
\  |r┬r|i'      /
/   `ー'´     \



やる夫は、キル夫の笑顔から視線を切る。

30◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:03:53 ID:f978f4f3

視線の外で、キル夫の独白は続いた。


                                                          ____
            「去年の春からそんな感じでよ。                      /     \
                                                      /         \
            怪我はしたことないし、してねーんだが、             / (●) (●)    \
            10年も中継ぎやってるからな。                     | (トェェェェェェェェイ)    |
                                                     \ \ェェェェェ/   /
            肩が上がらなくなってきやがってよ。              .⊂ ヽ∩  >          \
            今までのフォームで投げられなくなっちまったのさ」     '、_ \|               |
                                                      \ \      /  /




                                                       ____
                                                      /     \
                「目一杯腕を縦振りするオーバーハンドが            .    /       \
               俺のフォームだったんだが……                  .  / /) ノ '  ヽ、 \
                                                     | / .イ '(ー) (ー) u.|
              今思えばよ。その腕の振りが生命線だったんだな。     /,'才.ミ)トェェェェェェェイ)/
               決め球だったフォークが見逃されるようになっちまった」.   | ≧シ'ヽェェェェェ/ \
                                                    /\ ヽ          ヽ




                                                         ,  -―ー- 、
               「スライダーにカーブ。                        /        ヽ   ニヤニヤ
               他の球はたいした事無かったんだが……              '       ⌒    ーヽ
                                                      l     (⌒)  (⌒) 、
               フォークだけは通用してたんだよ。               {     トェェェェェェィ   }
               縦から縦に落ちる、俺のフォークはさ。             、.     ヽェェェェェノ ノ
                                                .シュッ    >        <、
               まあ今も投げれるっちゃなげれるんだが、     (´ (..,,___ / ー―- .、    r、 ヽ
               これはもう、俺のフォークじゃねえな」        .` ー--  `ー―- 、_ノ   l/  /

31◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:04:13 ID:f978f4f3

                                                    / ̄ ̄ ̄\
                                                        /         \
                                                 /   (●)  (●) \
              「今年も今までがあるから、開幕は1軍だったがね。      .|   (トェェェェェェェェイ)  |
             投げる度打ち込まれて、ルーキーと交代で2軍落ち。     \  \ェェェェェ/ /
                                                     /⌒/^ヽ、    ,ィヽ、
             俺が入団以降初めての、                      ./  ,ゞ ,ノ      ,  \
             優勝のチャンスでもお呼びはかからなかった」         l /  /       ト   >
                                                  ヾ_,/          |/ /
                                                  |          |/   ..




                                                        ____
                                                      /      \
                         「あれだけ投手事情、               /         \
                              苦しそうだったってのにな……」        /        (ー) \
                                                   |       (トェェェェェェェェ
                                                   \      \ェェェェ ,
                                                  ___ /           <
                                           /      \  彡
                                          /(⌒ ) (⌒ ) \   彡
                「まあ、2軍でも結果出してなかった   / (トェェェェェェェェイ)   \
                     投手をよべやしねえんだけどさ」    |  l^l^lnェェェェ/     |
                                        \ヽ   L        /
                                           ゝ  ノ
                                         /   /


      ____
    /     \
   /  ─     \
    ' (ー)       \   「…………」
  (l、__)     u.    |
    ⌒´         /
   `l          \
    l           \


32◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:04:32 ID:f978f4f3

                                                         ____
                                                       /     \
                                                     /         \
                                                    / (●) (●)    \
                                            「……どうよ」     | (トェェェェェェェェイ)    |
                                                    \ \ェェェェェ/   /
                                               ⊂ ヽ∩  >          \
                                                '、_ \|               |
                                                   \ \      /  /


      ____
    /     \
   ‐   ─     \
   (  ( ●)     \
  (人__)         |   「……何がですかお」
   `⌒´         /
   `l          \
    l           \


                                                       ___
                                                      /     \
                                                      /(● )  (● )\
                      「野球選手に季節があるなら、                 /  (トェェェェェェェェイ) \
                     俺は冬まっただ中って感じなんだがよ。      .|    \ェェェェェ/    |
                                          .          \               /
                     ……お前はどうだ?」             と⌒ヽ  `>        〈´
                                                ヽ  V´          ヽ
                                                  ヽ   /              、


     ____
   /       \
  /       ― ヽ
/         ( ●) '、
|             (__ノ_)   「冬だお」
\            `_⌒
/           \

33◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:05:03 ID:f978f4f3

                                                        ____
                               「カカッ……                       /     \
                                                    /   彡    ミ\
                          新人で、一軍に残ったんだ。          /   (トェェェェェェェェイ)\
                          普通は春って言うと思うぜ?        /⌒丶   \ェェェェェ/ /⌒l
                                                 \   ゝ          ノ  /
                          年俸もそこそこ上がったろ?」       /   /           |   |


    / ̄ ̄ ̄\
   / ─    ─ \
 /  (●)  (●)  \   「先輩は……
 |    (__人__)    |    先輩だから、わかってるお?」
 \    ` ⌒´    /
 /            \



キル夫の口元が、邪悪な笑みを象った。


                                                        ____
                                                      /⌒  ⌒\
                                                    /         \
                                                   /  ;;;(●)::::::(●);;; \
                               「お前の口から聞きたいな」     |   (トェェェェェェェェイ)   |
                                                   \  \ェェェェェ/   /

        __
      /..::::::::::::::..\
    /..:::::::::::::::::::::::::.\
   /..::::::::::::::::::::::::::::::::::::.\   「打たれたお。
   | :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |    ……絶対に打たれちゃいけない所で」
   \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
  ,. -‐'´..:::::::::::::::::::::...`丶、
  ノ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....ヽ

34◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:05:20 ID:f978f4f3

風に浚われた球がスタンドに落ちるあの瞬間を、何度も何度も思い出す。
球場に足を踏み入れた時。強い風が吹いた時。夜、電気を消して、目を閉じた時――

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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━






                                       ト    ン





            _____
          /    \
         ハ ヽ    / ハ
         { ) )   ( ( }
         ヽ//   ∧∨
          \    /
           ` ̄ ̄´           ///
               \`\`゙i   ///
                 \\\`:::::::::::,r', '
                   ⌒ ,. m ,⌒
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気紛れに呼び覚まされるその記憶は、その度に自分への怒りと、
居ても立っても居られないような、強い気恥ずかしさを呼び起こす。



35◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:05:40 ID:f978f4f3

そんな衝動のような感情を、男は身を竦めながらも、軽く笑い飛ばす。


ノヽ);';';';'ノ;';';';';'_彡ヘ;';'__): ,..、:..::::::::) ,、  : : ||: :-‐ミ: : : :,..'´^ヽ: , --||:.;:.;:.;:.
: : :(;';';';';');';';';';';';');';';');';';'Y:.;:.__)_:_:_:_: :: : . : : ||__彡;';';';'、: : : :(;';';';';';';')_ノ;';';';';';';'):.;:.;:
: : : :ゝー(;';';';'___ノ__ノ____ノ__/_,|__,|__::::||(;';';';'(;';';';')  .,.xwX'´(__(___ノ__ノ:| |:.;
;';';';';';';';';';';';'ノ从;';'| 「」 |l ̄|「|「」「 |_|___|_||;';';'``rr'':.「l_┌┐YY´;';;'}i{;';';';';'| |:.;
 ̄~ ̄~ ̄~~~~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              ̄.:⌒^^'=─ . .

                                                     ____
                                                   /      \   フッ
                                                  /         \
                                                /   (⌒) (⌒)  \
                  「そうか……                            |   (トェェェェェェェェイ)   |
                                                \  \ェェェェェ/   /
                俺には、お前が負けられた事すら羨ましい」        /⌒ヽ   ー‐    ィヽ
                                                /      ,⊆ニ_ヽ、  |
                                               /    / r─--⊃、  |
                                               | ヽ,.イ   `二ニニうヽ. |  .
         ____
      /       \
     /  _,  、_ \
   /  ( ―)三(― ) .\
   |   '" (__人__)"'   |
   \    ` ⌒ ´    /
   /ゝ    "`     `ヽ.
  /              \


他の奴に言われたのなら、掴みかかっていたかもしれないような言葉だった。
だけど今は、腹も立たない。


36◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:06:07 ID:f978f4f3



        ☆        ☆        ☆        ☆        ☆



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                                     └二‐_: : └:.:: :.:| |_ニ=‐゙¨| | =‐ ___   ¨ ''|  |   .|
                                         ̄二ー__: :└ ̄: : : : :.:| |``''ー | | ̄ 丁「|  |  .|
                                              ̄ 二ー_: : : : : | | : : :| |___」」:|  | .....|
                                                 ̄二-| |    L ̄ : : : |  |   |
        ____                                           ̄  . . . .  . |  |  ..|
      /     \                                                 |  | ......|
     /         \     「やあ、でも俺も引きが良いな。                           |  |   .|
   /    (⌒) (⌒) \
   |   (トェェェェェェェェイ)  |     契約更改の前に誰かと喋りたい気分だったんだけどよ。
    \  \ェェェェェ/ /    一番いいやつが残っていた。
.    ノ    / )ヽ   く
   (  \ /__ノi ) , )      サンキューなやる夫」
.   \  ゙ / ヽ ヽ/ /
     \_/    \_ノ


37◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:06:26 ID:f978f4f3

やる夫はタオルで顔を拭いていて、キル夫の表情を見逃した。
故に、キル夫の言葉を捉え損ねる。



                                                        ___
                                                      /     \  ?
                                                     /  _ノ '' 'ー \
                                                   /  (●)  (●)  \
                             「やる夫で……よかったんですかお?」   |      (__人__)    |
                                                   \      ` ⌒´   /




新城や夜神――キル夫と同僚だった男達を思い浮かべながら問うと、
あっさりキル夫は頷いた。




     ____
   /     \
  /         \
/     (●) (●)\
|    (トェェェェェェェェイ) |   「お前が良かったな」
.〉     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /

38◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:06:50 ID:f978f4f3


やる夫を瞳に映しながら、キル夫が呟く。



       ____
     /     \
   /         \
  /     (⌒) (⌒)\
  |    (トェェェェェェェェイ) |   「……似ているからな。俺とお前は」
  \    \ェェェェェ//
  /          |







                                                     ____
                                                   /     \
                                                  /  ─     \
                                                   ' (●)       \
                                                 (l、__)      .u   |
                                       (…………)     ⌒´         /
                                                  `l          \
                                                   l           \


相も変わらず、乾いたような声だった。だけど不思議と、熱を感じる声だった。


39◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:07:11 ID:f978f4f3

キル夫の気持ちがわからない。
何を考えているのだと探ろうとし、あっさり理由に思い当る。

                                                     ____
                                                   /     \
                                                  /  ─     \
                                                   ' (ー)       \
                                                 (l、__)          |
                                    (あぁ、そうか……)     ⌒´         /
                                                  `l          \
                                                   l           \


自分にそんな認識はない。顔すら知らない人だった。
だけどこの人も、先輩なのだ。

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     / /.  _  |  _  ヽ ヽ
    /  /. _ | | | | |.  \ヽ
    ∧/  | || | | | | | | | |∧             !:/!:::::!::::::!::ヽ:ヽ{:::\:::ヽ::::\:::\::ヽ:::::::ヽ!:::::::}!::::l::li|
    ト、  | | | || | | | | | | |_| |                j/:::l:::::!:、:::!::ト、:、:ヽ:::::`ヽ{、::::::\::::\{、::::::::::::::::i::!::l:l !
    | | __ |_| | |_l___ |                l:i:l::::i::i:、:l::lテ=-、:ヽ、_、::\_,≧ェュ、_、\:::::::::i::li::!::リ
    |.ヽ|::::TニニX :::::::XニニT::| |              !ハト:{:!:i:トN{、ヒ_ラヘ、{ >、{ 'イ ヒ_ラ 》\::l::!:ト!!:l::l!
  .  | |\::::::::::::::::::::::::::::::::::/ |                  ヽ i、ヽ:ト{、ヾ ̄"´ l!\   `" ̄"´  |::!:l::! j:ll:!
  .  | |   ̄ ̄│ ̄ ̄ ̄.| │                 !::、::::i      l            |:::/lj/l:!リ
    | |へ|    |    |へ.|                     ヾト、:!               j!/ j|:::リ
___ト、      |     / \___             ヾ!    ヽ  ‐          /イ´lハ/
|二二二| \    |    /|   |  |二             }ト.、   、 __ _ ,    /' !:://
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   |         |      /    ̄           rー''"´ト!::i{\       /  / !:/
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あの人達と、同じなのだ――

40◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:07:33 ID:f978f4f3

また、冬の風が吹く。冷えて、乾いた風だった。

  
  ┃  ┃┃
  ┏━━┛         ┃    ┃     ┃
  ┃         ━┃  ┏━ ┃ ┏━ ┃ ┏━ ┃  ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛
  ━━━┛   ━━┛    ┃    .┃     ┃
  


                                        rf「「」
  ``ー~ァ'´ ̄\ー、                              丁]
```''ー‐(;';';';';';';';';'\``'''´ ̄``ー- ..,,_  幵テ    __,,..-‐-、     ,.-''||´ ̄
: : (⌒;';';'};';';';';';';';'〉^\ー-.....,,,,_:  : ``ー ||''~~^´ ̄: : : : ^'ーァ''´ : : ||: : :(;';
ノヽ);';';';'ノ;';';';';'_彡ヘ;';'__): ,..、:..::::::::) ,、  : : ||: :-‐ミ: : : :,..'´^ヽ: , --||:.;:.;:.;:.
: : :(;';';';';');';';';';';';');';';');';';'Y:.;:.__)_:_:_:_: :: : . : : ||__彡;';';';'、: : : :(;';';';';';';')_ノ;';';';';';';'):.;:.;:
: : : :ゝー(;';';';'___ノ__ノ____ノ__/_,|__,|__::::||(;';';';'(;';';';')  .,.xwX'´(__(___ノ__ノ:| |:.;
;';';';';';';';';';';';'ノ从;';'| 「」 |l ̄|「|「」「 |_|___|_||;';';'``rr'':.「l_┌┐YY´;';;'}i{;';';';';'| |:.;
 ̄~ ̄~ ̄~~~~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              ̄.:⌒^^'=─ . .


毎年吹く風だった。必ず訪れる風だった。


41◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:07:53 ID:f978f4f3

          ,  -―ー- 、
        /        ヽ
       '       ⌒    ーヽ
       l     (●)  (●) 、     「最後に1打席付き合ってくれねーか?
       {     トェェェェェェィ   }
       、.     ヽェェェェェノ ノ      俺のボール。お前に見せておきたいんだ」
        >        <、
       / ー―- .、    r、 ヽ
       `ー―- 、_ノ   l/  /
       ,'          l ,/




         / ̄ ̄ ̄\
       /         \
      /   (⌒)  (⌒) \
      |   (トェェェェェェェェイ)  |    「スターズの中継ぎ投手の球って奴をよ」
      \  \ェェェェェ/ /
.   グッ /⌒/^ヽ、    ,ィヽ、
      /  ,ゞ ,ノ      ,  \
     l /  /       ト   >
       ヾ_,/          |/ /
       |          |/


                                                          | | |

                                                        / ̄ ̄ ̄ \  ペコッ
                                                      /       . \
                                                     /   \   /   \
                                   「はい。お願いしますお」   .|   (ー)  (ー) .  |
                                                     \    (__人__) .  /
                                                      /    `⌒´    ヽ

42◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:08:19 ID:f978f4f3

落ち葉を踏みしめながら、2人は再び、誰もいない2軍グラウンドへと戻っていった。
キル夫はそのままマウンドへ。やる夫はバッターボックスへ。


.               |鬥鬥鬥|                                           ,.。rf「」
.            ┗┯┯┛                                      _rf「」斗t≦
              」」」_           r壬壬壬壬壬壬壬壬壬壬壬壬ェェェェェェェェ=ニ二工三王主圭圭圭
.                  |/|ニ|           |--|─|==|==|==|==||==|艾艾艾艾艾艾艾艾l||艾艾艾艾艾艾艾艾
ニニニニニニニニニニニニニニニコハAlニ|ニニニニニニニニ|l王王王王王王王王王王王王王王王王王||王王王王王王王王
\-_-_-_-_-_-_\-_「.}-_\ ̄ .|-_-_-_\-_-_-}l_-_-_-_三三三三三三三三三三三三三三||三三三/三三三三
_-_\-_-_-_-_-_-_ヽlコ-_-_-\-.|_-_-_-_-_\-_.}l-_-_-_-_-三三三三三三三三三三三三三||三三/三三≧x三三
.-_-_-\-_-_二ニ=-廾云斗=ニニニニニニニニニニ=======,..-‐━━━━━━━━=====ミ、 ||_-/-_-_ヽ-_-_-_\-
-_-_x≦::>-‐ ¨ ̄                    ``丶、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:_ヽヾ||、'_-_-_-_-_`、_-_-_-_
/ > ´                                  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    || }_-_-_-_-_-_゚。z≦彡
γ´                                                     || |zzzzzz≦彡´_-_-_-
.\                                                      || |_-_-_/ .7_-_-_-_-_
\:::≧s。                                            。s≦|ノ_-_-/ /_-_-_-_-_-
_-_\|:::::::::::≧=-   __                                  。s≦>く-_-_-_/ /-_-_-_-_-=
-_-_-_ヘ、::::::::::::::::::::::::::::::: ̄::¨  ────----------------------─=≦ |≧s≦______A-/--─十七T
-_-_-_-_-_≧=-    _:_:_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_:_:_:_:_:_|    | ≧s。   /__/___,, |...|,斗
-_-_-_--_-_-_-_-_-_-_-_-_-_三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三≧-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-
-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_


43◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:08:37 ID:f978f4f3

やる夫はバッターボックスに入る前に、何度か気の入った素振りをする。


                                     /          `'-、, ゙゙''''" /   ./      | ノ
                                /       ヽ,       ̄ ̄ .、   /      ./
                                  l      .\ ヽ           /   │  ,_‐'゙゙゙゙~l,
       _              r⌒ヽ    l        ゛.-.       / /  !-'"゛  .i .、 l.
 ┌──-/// ┌‐┐ ┌┐      /  ノ      .ヽ        r'"゙,゙.ミュ     .゛ _,` .i_,,,  ヽ .l, l l
 └-  / ̄ . └‐┘//      / /      ヽ     ./ ./  .\、,,..-'"゛ 〉‐" l l. l,  .l ."._l゙ |
    / /    ┌─' /      , ァ"~            \   .l゙ ./      i″._..-.l  l l゙ .l .l.,,..-'''"   |
    ̄     .  ̄ ̄     (_ラ            \ .| |.、  ._,, -'''″ ._ !  / " .,.〉 ″    .l
                                      l .| l入‐'″ .,..-'"゙ /    .,/.、   .   .l.、
                                    _,,./ '″   .-ニ___,,, -'''"゙⌒″ ,r′  i゛    .| ヽ  .
                                ,,.. ..‐''    ._.../   /        /    !    │ l.
                           _,,.-‐'"     .,..-'"゛  ゙ー'゛         ,./      .l゙     :   . l
                    ,,..‐‐."゛       _..-'"      .|           /         "        /
                  _.. -'''"            ,..-'"            |       /               / |
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          _,, -'"゛          ,..-'"゛             │                 _,, -''^゙'''ー-‐||.二
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  .,i  、              ,..-'"                       l、     _.. ‐'"||._,.. -‐'''"゛  | |
 │  l       _..-'"゛                        `7=='゙_,,.. ‐゛          | |
  .!   .!    _..-'"                            i゙ 、  .〟     /     .| |   . /
  ヽ_ _,,..-'''″                              /゙ /  .,//    / -..、.._   .| ! ./._.. -



中継ぎ投手が打席に立つことはまずないが、やる夫はまだ高校を出て1年で、手に打撃の感触を残している。
精いっぱい打者を務めるつもりで、ハっという音が鳴る位、強く息を吐き出した。

44◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:09:08 ID:f978f4f3

そしてバッターボックスへ。バッターボックスに入る前に、帽子のつばに手をやった。


                                                          | | |

                                                        / ̄ ̄ ̄ \  ペコッ
                                                      /       . \
                                                     /   \   /   \
                                                    .|   (ー)  (ー) .  |
                                                     \    (__人__) .  /
                                                      /    `⌒´    ヽ


     ,  -―ー- 、
   /        ヽ
  '       ⌒    ーヽ
  l     (⌒)  (⌒) 、
  {     トェェェェェェィ   }
  、.     ヽェェェェェノ ノ
   >        <、
  / ー―- .、    r、 ヽ
  `ー―- 、_ノ   l/  /
  ,'          l ,/
  l          |´
  弋          ノ
  | /ー ―一、 |
  し       、_,!



余りにも若々しい、高校球児のようなその仕草を見たマウンド上のキル夫は、堪えきれぬような笑み見せた。

45◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:09:47 ID:f978f4f3

また、木枯らしが吹く。でも、体が熱くなっているのだろうか。

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     ..;;      .゙''、:,.  , :::__ ::::::::::_,_:::::   .:゙ ''゙゛ `.`      ..:
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    / ―  -\
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 /     (__人__) \
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.  ノ         \
/´            ヽ



その風を、冷たいように思わない。

46◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:10:10 ID:f978f4f3


       
       ┌───────────────────────────────────┐
       │.                                                 ......│
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       │                                                    │
       │                      やる夫がプロ野球選手になるようです    .    │
       │                                                    │
       │                                                    │
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       │          ____                                   ......│
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       │       /         \                                ......│
       │     /     (ー) (ー)\                                 .│
       │      |    (トェェェェェェェェイ) |                               ....│
       │     \   \ェェェェェ/ /                                .│
       │      ノ          \                                 │
       │    /´      _i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ                                │
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       │     l    l  ヽ       /                                 .│
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47◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:10:33 ID:f978f4f3

初球。コースはインハイ。ストレート――

      `"'― ..,,_      `'ー 、,   `'-、   '!、 .|    ./    /       ._,, ‐''"゛     _,,,,.. -ー''''"´
               `゙゙'''ー ..,,_.  ..`''ー..,、 ゙''-、  ゙‐ .!   /  ,/゛   ._,, ー''"゛ . _,,,.. -ー'''''"゙´
                   `゙゙'''ー ..,,゙へ.        ‘  . ‐二.. -ー''''"゙´

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                        _,, ー                   ´゙"''― ..,,,_
                _,,..-‐'''"  _...                    -..、    `゙゙''''― ..,,,_
              _,,.. -''''"゛   ._..-'"゛.、 .,-         l   `'-、.、   `''- 、、       `゙゙'''― ..,,,_.
     _,.. -‐''"゛   _,,,,,,_ .-'"゛ ._/./ /         . l ヽ  \.\,     `''ー ,,_               `゙゙''
.,, ー'''"          ;/   `''ー、,,.'" /  /  >   /     l .ヽ'、  \.゙''-、      `''ー 、、
            ,..- │       ゙゙'-、 '" ./    /  .、 .|   l  .ヽヽ   \. ゙''-、       `''ー .._
      _..-'"゛   .l、        . `'-、″   .l゙  |  .!   .l  ヽ\   \. `'-、          `''ー、,、
   ._..-'"゛     .,. ..l,           `-、  .l゙   |  .}   .l,   ヽ.ヽ    .\  ゙'-、           `''‐
..-'"゛       /    l,                \    |  l    .l   ヽ.ヽ    `'、、 . \
       ,/゛  .,/  ヽ                `'-、,!  |    l    ヽ ヽ     \  `'-、
     . /    /     .ヽ                 `'-,  !    . l    ヽ ヽ.     .\.  `'-、
   _/゛   ,/     ../ .\               \."    ..l    .ヽ .ヽ.      `'-,   . \
. /    . /       ./    ヽ,               \    .l.     ヽ ヽ       .\   `'-、
    /       ./     ./ \                   \    l.     ..ヽ ヽ          \    `'-、
  . /        /     ./    \                  \  ..l      ヽ .ヽ        `'、、
.,/          /     /      \                  ヽ,  .l      ヽ .ヽ         \
        /      /           \                   ヽ. ゙L      ヽ  \            \
       /       ./          ! .\                  ヽ l       .ヽ.  ヽ
      ,./       ./           ,!   .\,                 ゙' !        ヽ  .ヽ
     /        /           l      \              ヽ           ヽ  ヽ
   . /        ./            ,!        ,゙'-、           ..l           ヽ  ヽ,
  /        /                !        |  .`''-、         :.!            ヽ  .ヽ
./           /             l         |     .`''- ..,_     .../ .l         ヽ  .ヽ
゛           /             l         !      l   `¨¨¨¨´  l,            ヽ   ヽ


140キロを超えるだろう速球を胸元に叩きつけられたやる夫がのけぞり、仰向けにひっくり返る。

48◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:10:53 ID:f978f4f3

呆然としたやる夫は、地に背をつけたまま灰色の空を仰いだ。







                                               ! !
                         ●     ●     ●   ---++:
                                                i i






         , -─‐──‐-、
          /       ゚    ヾ)
       / ;  ゜      °  \     /⌒ヽ
      l  U      ;       l    /   r l   /⌒\
       |         u.    ;   |ー‐‐--'   f、l__/     ヽ
.      ! u.         ∪      ノ   ,;         /  ヽ
        ゝ          :: i'′⌒ ̄ ̄` ̄ ̄ ̄ヾ`ヽ  /ヽ   ト、_
          ヽ      "'__ ,ノ ヽ、____"___,、___ソノノ  {____ノ
  ´ ´ `゚~゜´^" ´~`゚゜`⌒ ´"´´゚^゚^ ~゜゚`´^゙^ ^´'゜´^゚´ '゚^´゙ ^ ゚゜

49◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:11:11 ID:f978f4f3


少しその時間が続いた後、やる夫はのろのろと起き上がり、マウンドにいるキル夫に視線をやる。
キル夫は笑っていた。さも楽しそうに笑いながら、指を1本立てていた。



                      __________    ニヤニヤ
                /                  \
               /                    |`ヽ、   ..、
              /           |ヽ、       {   |ヽ |  ヽ
             /            {  \     .i   | ゙|  .}
               /                 \  \    i   |  |  .|
           /            |\  ヽ  \ィiiiiiii}   |ii. |  .|{ヽ
          ./.     /"二¨ヾ   {.  \  >、   ヾiiiiii|   |iiii|  .|  V
          |     〃w(Ⅱ)w:  .\   \{iiネ    Vii,’  |iiii|   |.  :   (入っていたぞ新人ー―)
          |      ゙ヾ.._.二.,,_'i}:    ヽ   叉i   V}   |iiiii|   |  |
          i   (iト、              ヽ   V}    ヽ  ヽ’  {   }
         .ィi    { .{iii{エエエエエエエエエエエエエ∧   `          ’  |
       /  \  ゙ ヽエエエエエエエエエエエエエエ∧             i  |
      /     `ヽ    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ }               {
     /                          i               i
  ./                             {               |
. /                           ヽ             /



50◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:11:33 ID:f978f4f3

声にない笑い声が耳に届き、やる夫の目に火が灯る。





                                ____
                              /      \
                            / ─    ─ \
                           /   (〇)三(〇)  \    (何で笑ってるんだアイツは……
                             |      (__人__)     |     今といい、今日といい……)
                           \     `⌒´    ,/
                           /     ー‐    \




                               ____
                             /⌒三 ⌒\
                          .. /( ○)三(○)\
                          /::::::⌒(__人__)⌒:::::\   (そうだ……
                          |     |r┬-|     |    あの野郎はずっと笑っていやがった)
                          \      `ー'´     /
                           /     ー‐    \


51◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:12:35 ID:f978f4f3

同時に、理解の火も灯る。

                               ____
                             /     \
                          .. /_ノ  ヽ、_   \     (あの野郎はずっと楽しそうだった。
                          /(〇)三(〇))   .\
                          |   (__人__)      |    何がそんなに楽しいのか……
                          \ ヽ|r┬-| /   /      ようやくわかってきた)
                          /   `ー'´      \







                               ___
                       ..    /\:::::::::/\.
                          /:::<◎>:::<◎>:::\
                         /::::::::⌒(__人__)⌒::::::\     (あの野郎は最初から――)
                         |     ` ー'´  u   |
                         \  u   :::::     /
                         /    :::::::::::::::::::    \
                       /                 \  〈〈〈 ヽ
                                            (〈⊃  } }


52◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:13:00 ID:f978f4f3


鼻先に、枯葉がひらりと飛んできた。



                         \ヾ
                         | |
                         ,.i L
                      ,z' ´ ̄ ヽ   ̄\
                    /   ー-|     \
                    」  .ー―≠i ̄\_  ゝ
                   .|   __/|!ヾ、 \ |
                    !    ノ ..l!  ヽ    .!
                   |  ./    |   \  j
                     `>  .z'―ヽト\ _ ソ
                      マ´     ,ヘ `  ≦´
                      .マ   / iヾ、  /
                        N   l! ` ン
                       \, ik /´
                           `トy




忌々し気に握りつぶすと、クシャリと乾いた音がした。乾いた感触が手に広がる。
それは小さな火でも落としたなら、たちまち燃え広がりそうな感触で――


53◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:13:48 ID:f978f4f3

やる夫は、ようやくキル夫の魂胆を理解する。



     ____
   /⌒三 ⌒\
.. /( ○)三(○)\    (この野郎……全開か!)
/::::::⌒(__人__)⌒:::::\
|     |r┬-|     |
\      `ー'´     /




                                                  ____
                                                /      \
                                               /        \  ニヤニヤ
                                             /   (〇)三(〇)   \
                                             |   (トェェェェェェェェイ)   |
                                             \  \ェェェェェ/   /ヽ
                                              /              \
                                              (  ヽγ⌒)        ヘ   \
                                              \__/


54◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:14:16 ID:f978f4f3

2球目。ブチ噛ましてやろうと全身に力を巡らせていたやる夫を嘲笑うかのように、
投じられたボールが来ない。
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
____________________________________________




                                  ,. -‐=‐- ._ _
                               ,.'" '"´ ̄ `` .、`ヽヽ、
                              ,,/ィ,.'"´  ̄``  、 ヽ ヾ.ヽ
                             ,イ'./,         ヽ ' ',゙,.゙,
                             ,'{.{.,!.' "´  ̄ `  、   '., ゙, }.! }!
                            ,{,.''´           ヽ. ゙. }.'.'..リ
              _,..-ー¬         /                 ' },ソノ/      r―‐ァ
                 ノ       ′                'ノ'.ノ          /  l. / ,
           .      ´          {                  },. '              /
                           ',             .'
                             ,              /
                                、           ,. ′
                               `   .__,.  ''"





 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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55◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:14:33 ID:f978f4f3

なんとかボールに触ろうとバットを伸ばしたやる夫が、バランスを崩してまた転ぶ。





.            `  (⌒ 、_      ___    どて~ん
                 `>  ´`ヽ  /     \
   (⌒)ヽ  (⌒ -、./       /   ノ '  ヽ、\
.           ヽ:::::::       |   (>)  (<) |
 (⌒) .。; ゚ ,, \      `''⌒)   (__人_).   }'⌒)
(⌒・⌒ ・ =.    ` -、  、.:::::,,.r'     ` ⌒´   /,,.r'
 '';:. ,、,,・:・ 、、,,      ` ー三----`''ー―─‐'".....




チェンジアップ。ストレートと同じようにして投げる遅い球。
先ほどキル夫の持ち球として名前が挙がらなかったその球に、やる夫はまんまと引っ掛かる。


56◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:14:49 ID:f978f4f3

______________________________
           ___
   ..    /\:::::::::/\. ムッカアアアア
      /:::<◎>:::<◎>:::\
     /::::::::⌒(__人__)⌒::::::\     (野郎!隠してやがったな!?)
     |     ` ー'´  u   |
     \  u   :::::     /
     /    :::::::::::::::::::    \
   /                 \  〈〈〈 ヽ
                        (〈⊃  } }
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄




                                                            ___
                                                     /     \ ニヤニヤ
                                                     /(〇 )三(〇 )\
                   (――なんて風に思ってそうな顔だなあ……)      /  (トェェェェェェェェイ) \
                                                     .|    \ェェェェェ/    |
                                                      \               /
                                              と⌒ヽ  `>        〈´
                                                     ヽ  V´          ヽ
                                                 ヽ   /              、

57◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:15:06 ID:f978f4f3


プロ野球の詳細データによるならば、キル夫の持つ変化球は、申告通り。
フォークとスライダーとカーブの3つだけである。

                                    | EEEEEEEEE   |________|   EEEEEEEEE   |
                                    └―| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ―┘
                                       |____________________|
 三三三三三三三|―――――――――――――|三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
 三三三三三三三|                    |三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
 三三三三三三三|                    |三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
 三三三三三三三|_____________|三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三l三三三三三三

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


                                                        ____
                                                      /⌒  ⌒\
                                                    /         \  ニヤニヤ
                                                   /  ;;;(◯)::::::(◯);;; \
               (進歩は若い奴の特権だとでも思ってんのかよ。オイ)    |   (トェェェェェェェェイ)   |
                                                   \  \ェェェェェ/   /
                                                   /           \



1年以上試作して、春先ではモノになっていなかったチェンジアップが形になったのは、極々最近の話であった。

58◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:15:22 ID:f978f4f3

起き上がったやる夫は一度バッターボックスを外すと、ハッと息を吐き出した。
吐き出された体の熱気が、白い靄を世界に残す。

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     ____
   /      \   ハッ
  / ヽ、   _ノ \       
/   (●)  (●)   \    (⌒)
|  U   (__人__)     .|  三  ⌒)
\    |i||||||i|     /    ( _ノ¨
      ` ー'
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄




                                                     ____
                                                   /      \
                                                  /        \  ニヤニヤ
                                                /   (〇)三(〇)   \
                                                  |   (トェェェェェェェェイ)   |
                                                \  \ェェェェェ/   /ヽ
                                                 /              \
                                                 (  ヽγ⌒)        ヘ   \
                                                 \__/



そんなやる夫の様子を、ポンポンと、ロージンバックを叩きながら、キル夫がマウンドから睥睨する。

59◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:15:42 ID:f978f4f3

キル夫の笑みが引っ込んだ。

                                                       ____
                                                     / ::::::::::::::::\
                                                   /  :::::::::::::::::::::::\
                                                  /   ::::::::::::::::::::::::::::::\
                                                  |    (〇)::::(〇):::::::::::|
                                                  \  (トェェェェェェェェイ)::/
                                                  /   ..:::::::::::::::::::::::::ヽ
                                           .      / /|  ..::::::::::::::::::::::i::::::i


同時にやる夫は確信する。


__________________________________
         ____
       /      \ 
     / \    / \
    /   (●)  (●)  \  (フォークボールだ。
   .|      (__人__)     |   ここだけは、絶対に――)
    \     `⌒´    ,/
    /     ー‐    \
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

グリップを握りしめながら、やる夫は、話に聞いたフォークの起動を頭で描く。

60◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:16:28 ID:f978f4f3




        ☆        ☆        ☆        ☆        ☆





通算、427試合登板。36勝60敗。防御率4.36。
一流とは程遠いキル夫という選手を、10歳になる息子が語るには――


                                          ,.―――‐ 、_____..
                                          .|`ll ̄ ̄ ̄l |、,、___゛,、
       ____                               | .|l___l |.l|| ̄ ̄ ̄||
     /       \                               .!、|___:.|.l|| ̄ ̄ ̄||
   /         \                               |`||ニニニニ|||l[「「[[[「「l|
   |    ●   ●  |   「お父さん、全然勝たない」        !、||____________||||ニニニ,||
   ヽ⊂⊃rェェェェェy⊂′                            ̄ ̄ ̄ ̄ ~      ~'
   /        ヽ
   |  |      | !
   |  |      | !
   (_ノ      |リ
                                                ____
                                              /       \
                                             /         ヽ
                                           /     ( ー)  (ー)'
                                           |     (トェェェェェェェx ,--、
                                           \    \ェェェ<  ヾ zヽ
                                       ____/          \/| |
                                       | |  /  /            __ノ
                                       | |  /  /          |
                                       | | (    ̄ ̄ ̄⌒ヽ.   |
                                        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|



という事になるが、それは違うと、いつか息子に教えてやろうと思っている。

61◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:16:49 ID:f978f4f3

日本に840人しかいないプロ野球選手。336人しかいない一軍選手。
そして150人前後しかいない1軍投手であり続けた。それはキル夫が勝ち続けたからに他ならない。


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                ,、           /         、        , _
               /  ヽ        /  (●)  (●)      / У ミ}
               〈ヽ〉  }       /    (トェェェェェェイ)ヽ      {    ノ
                 ヽ   \    |        |l!!il|!|!l|!|l|   |    /  /
                  \  \  \       Lェェェェェ」 /  /  /
                   \   ̄ ̄            ̄ ̄  /
                     ー――く              ├― ´
                             ヽ          |
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ただ――それと同じか、それ以上に負けただけだ。



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                       l  U                l
                       |             ;    |⌒´⌒`ヽ、
                       !、  (○)ililili(○)  ∪         \
                           ヽ (トェェェェェェェェイ)   /⌒゛`       l:
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62◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:17:11 ID:f978f4f3

息子は段々野球を見なくなっていて、多分もう、親父を応援してくれないだろうと思っている。



                            ___
                          /     \
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                         ヽェェェェy⊂⊃ /
                         /⌒      ヽ
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                        / /       | |
                   .     (_ノ      |_ノ
                          /   /、  ヽ




期待が裏切られた時。人は傷つくことがある。
負け続けの自分が期待を裏切り続けた事で、息子は傷つき続けたのではなかろうか。




                            ____
                           / ;;# ,::;;;#\
                         /u ο::::::::::ο \
                      ((   | ⊃┌ェェェェェ┐⊂ |  ))
                        .ヽij . Lェェェェェ_l  ィ’
                        /          ヽ
                         |  l          Y  |
                         |  |        |  .|

63◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:17:30 ID:f978f4f3

だけど息子よ――お前の親父は、お前のようにひ弱じゃない。負けた程度で傷つかない。



    
                        ̄ ̄ ̄   、
                   /          \
                  /                  \
                     / ( ⌒ ):::::::::::( ⌒ )      `、
                 /                  ',
                  i  、______ イ       }
                 !   YVVVVVVVVV ノ         ,
                    > -─:、‐―――一´       /
    .             / ヽ ヽ }                 /
    .           / 、ヽ } ノ'          -‐'''"~ \
    .          ,'  し'ー' ,'               `
              {    ノ ノ             Y      ',
    .         /    /                |      |
            /     /                 |      |



いつか勝てる日を信じて、引き攣り笑いを浮かべながらも――
何度でも勝負に挑めるのがお前の親父だと、いつか息子に教えてやろうと思っている。

64◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:18:06 ID:f978f4f3

スターズの1軍登録選手28人の内、リリーフピッチャーに咲かれた枠は7枠ある。
絶対的ストッパーの新城。今季抜群の成績だった夜神。そして左投手の枠を抜いた場合、残る枠は4枠となる。

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                                       rー''"´ト!::i{\       /  / !:/
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しかし、左のリリーフももう1枚と考えれば3枠になる。外国人の良い選手でも取ってくれば2枠になる。
今季の夜神のように、突如花開いた奴が現れれば1枠になる。


65◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:21:29 ID:f978f4f3


リリーフ専門。右投手。長所はタフで連投が効く所――
目の前の若い奴は、よく自分と似ていた。


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                             \     `⌒´    ,/
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         ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



            ____
           /      \
         /         \     (今日、お前が色々しょいこんだモノを知った。
        /   (●)三(●)  \    色々考えてるのもわかった。
        |   (トェェェェェェェェイ)   | 
        \  \ェェェェェ/   /     だけどそういうのは関係ないんだよ……)
       /´ ̄          ィヽ
       〈    ̄  ‐- 、       i
       `ー,‐ -、_   ヽ       | l
  


            ____
          /     \
         /         \
       /    (●)三(●)\   (俺がこの先戦っていくためには……)
       |    (トェェェェェェェェイ) |
       \    \ェェェェェ//
        /⌒ヽ   ー‐    ィヽ_
        /  、     、  〆ヾ ̄ `i
      /  /      ゙  lヾ_ ,|ヽ─
      /  /l         `、´/   

66◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:21:56 ID:f978f4f3



              ,. -─────────‐- .、
             /                  \
           /                     \
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     /      \ \_// :::::::::::::::::: \\_//      .\
    /       .|                        |      .\
   /         |\                    /|        .ヽ      (お前にだけは負けられないんだ――)
  |            |  工工工工工工工工工工工工工工|         .|
  |           \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/          |
  |           \::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/             |
  |                 \エエ工工工工工工エエ/               |
  ヽ                                          /
    \                                    /
     \                                   /



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67◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:22:22 ID:f978f4f3

キル夫がマウンドで、大きなワインドアップモーションを取った。
肩は縦に回らない。同じフォームで投げれれない。



                          ,..、 {^! ,-、
                            __ヾ丶! .i/ /,,=‐,
                       'ー、     ,=‐''´
                            `}   {
                          i   i
                            i     !
                            !    ..!   ___
                               i     !/´    `ヽ
                              }    .{         \
                              i     !.             ヽ
                              {    .ヾ(●):::::(●)   |
                              ゝ      (トェェェェェイ)  / ` ー - 、
                                ヽ           ´       ヽ
                                }            ,..-‐-==、   \___
                              !          ./     `ヽ、   ヽ
                              |             |         {ヽ   /
                            !              i        `  ̄
                                 }              {
                            /              i、
                             /            \


だけどここまでは、427試合に投げてきたキル夫のフォーム。
10歳で野球を始めた時から数えて、20年取り組んだオーバーハンド。

68◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:22:56 ID:f978f4f3

上がる範囲の限界地点。直立した体に対して、斜めから腕が繰り出される

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              __________________
            ∠二_ヽ_________________
            ∠   ̄ ̄ ̄ ̄  ̄
            ∨   ラ \    / ̄ ̄ ̄\
             ∨_へ:.   ヽ/          \
                  \:.../ (●)  (●)  ヽ
                    `|    トェェェェイ      |
                     \   l++++j    __/   !
                     `T   ̄   .:;.   \j |i
                       .|         .:/\:.  \ i}
                         |       { ∠⌒ヽ〈/
                      .|       i { ソ ゝ 丿
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



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                     //               , - ‐= - 、
                   //  //       ,/       \
                 //  //        /           `、
                 ..r‐=‐-、_ ___,,,--=====i           `ー-=,,,__
                 .{ ァ   三二=─        ヽ o   o      /      `ヽ
                 .ゝ、___ノ=======ニニニニ二二..ヽェェェェェイ) ,/           ゙、
                                   ``⌒´ヽ      ゝ、__    ヽ
                                       ヽ        ヽ    }
                                            ゙、      ,,=''    ./
        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

たった1年しか取り組んでいない不慣れなスリークォーター。
だけど、はち切れんばかりに腕を振る。


69◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:23:13 ID:f978f4f3

フォークボールが投ぜられ――



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              |l!1!|!l |!|l| |ll !||!| !| l│┃ll|.|.li |.!l| .! !|| |l!1!|!l |


その事を、わかっていたやる夫のバットが空を切る。

70◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:23:32 ID:f978f4f3

                       \_人_人∧从_人_∧_人_//
                        )                 >
                       <    しゃああああっ!  >
                        <                (
         / ̄ ̄ ̄\        /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^
       /         \
      /   (○)::::::(○) \
      |   (トェェェェェェェェイ)  |
      \  \ェェェェェ/ /
.   グッ /⌒/^ヽ、    ,ィヽ、
      /  ,ゞ ,ノ      ,  \
     l /  /       ト   >
       ヾ_,/          |/ /
       |          |/





                                                  ___
                                                /\:::::::::/\.
                                               /:::<◎>:::<◎>:::\
                                             /::::::::⌒(__人__)⌒::::::\
                                             |     ` ー'´  u   |
                                             \  u   :::::     /
                                             /   :::::::::::::::::::  :巛 ̄ヽ
                                             /  ,        :〈⊃ ̄( .}:

キル夫は吠え、やる夫はバットを地面に叩きつけた。

71◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:23:49 ID:f978f4f3




        ☆        ☆        ☆        ☆        ☆





火照った体そのままに、高揚した気分でマウンドを降りる。



                                    | EEEEEEEEE   |________|   EEEEEEEEE   |
                                    └―| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ―┘
                                       |____________________|
 三三三三三三三|―――――――――――――|三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
 三三三三三三三|                    |三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
 三三三三三三三|                    |三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
 三三三三三三三|_____________|三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三l三三三三三三

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

                       ___
                     /     \
                   /        \
                 /           \
                  |   (⌒)  (⌒)   |
                 \  fェェェェェェェェy   /
                   /          ヽ
                 /            \
               /   ィ          r   \
                |   `||           |ヽ  ヽ
                /⌒ヾ|          | |,  |
               ヾ___,ソl          │(、__,ノ
                   |          |
                     l    Y´     /
                     ヽ,   (     ,/
                      ヾ  |   |
                     ≒;|   |
                     (.("_`゙_)


キル夫はこの瞬間が大好きだった。これが、一瞬しか持たない感覚だと知っているけれど。

72◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:24:15 ID:f978f4f3

次勝てるかなどわからない。また負けるかもしれない。

明日には挫折感に変わっていて、明後日には悲壮感に変わっているかもしれない、
幻のような高揚感だと知ってはいる。




    
                        ̄ ̄ ̄   、
                   /          \
                  /                  \
                     / ( ⌒ ):::::::::::( ⌒ )      `、
                 /                  ',
                  i  、______ イ       }
                 !   YVVVVVVVVV ノ         ,
                    > -─:、‐―――一´       /
    .             / ヽ ヽ }                 /
    .           / 、ヽ } ノ'          -‐'''"~ \
    .          ,'  し'ー' ,'               `
              {    ノ ノ             Y      ',
    .         /    /                |      |
            /     /                 |      |


知ってはいるが、この一瞬の快感は、その苦みを忘れさせるような味なのだ。

73◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:24:46 ID:f978f4f3

その味を存分に味わいながらも、ゆっくり思考を巡らせた。
今のフォークボールには手ごたえがあった。最近じゃ一番の出来だという気すらする。





         ____
         /     \
.     / (ー)  (ー)\        (やっぱ大事なのは腕の振りかね……
    l^l^ln (トェェェェェェェェイ)\         チェンジアップの練習が生きたか?
    ヽ   L \ェェェェェ/  |
     ゝ  ノ         /          腕振らなきゃどうしようもない球だ。
   /   /         \ 
  /   /            \      それを意識している内に、他の球にも影響がでたか?)
. /    /         -一'''''''ー-、.
人__ノ        (⌒_(⌒)⌒)⌒))




あの感覚を忘れない事が必要だ。この球があれば、もう一度戦える確信がある。
またこの一瞬を味わうためにも、この球をものにする必要がある――



..      ____
     /     \
.  . /  (●)  (●)      (ちょっと試しておきてえな……)
  /  (トェェェェェェェェイ)\
  |    \ェェェェェ/  |
.  \           /
.   ノ          \
 /´             ヽ



キル夫は、酔いしれながらも考え続ける。
それが、またいつか勝つために必要な事だと思っているから。

74◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:25:03 ID:f978f4f3

だが、この時キル夫は、己の思考に没頭するあまり見逃した。




ノヽ);';';';'ノ;';';';';'_彡ヘ;';'__): ,..、:..::::::::) ,、  : : ||: :-‐ミ: : : :,..'´^ヽ: , --||:.;:.;:.;:.
: : :(;';';';';');';';';';';';');';';');';';'Y:.;:.__)_:_:_:_: :: : . : : ||__彡;';';';'、: : : :(;';';';';';';')_ノ;';';';';';';'):.;:.;:
: : : :ゝー(;';';';'___ノ__ノ____ノ__/_,|__,|__::::||(;';';';'(;';';';')  .,.xwX'´(__(___ノ__ノ:| |:.;
;';';';';';';';';';';';'ノ从;';'| 「」 |l ̄|「|「」「 |_|___|_||;';';'``rr'':.「l_┌┐YY´;';;'}i{;';';';';'| |:.;
 ̄~ ̄~ ̄~~~~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              ̄.:⌒^^'=─ . .



クルッ

     (
    ( ` ー--      .____
     ` ー--     /      \
            /         \    (よし、投げ込もう)
           /        (●) \
           |       (トェェェェェェェェ
           \      \ェェェェ ,         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
           /           <            |  おい、どこいくんだテメー   |
                                 \____________/

75◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:25:22 ID:f978f4f3

                                    | EEEEEEEEE   |________|   EEEEEEEEE   |
                                    └―| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ―┘
                                       |____________________|
 三三三三三三三|―――――――――――――|三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
 三三三三三三三|                    |三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
 三三三三三三三|                    |三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
 三三三三三三三|_____________|三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三l三三三三三三

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


              ____
            /⌒三 ⌒\
         .. /( ○)三(○)\
         /::::::⌒(__人__)⌒:::::\      「バッターボックスに、はいれ」
         |     |r┬-|     |
         \      `ー'´     /
         /__   ー‐    \
        (____)       |、 \
           l U        |/  /
           |        ⊂ /
           |         し'
           \   、/  /
             \/  /
           _/  /``l
          (____/(_/



先程までの、自分のような顔――滾りに滾った笑顔した奴が、マウンドに上がったのを。


76◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:25:38 ID:f978f4f3


       
       ┌───────────────────────────────────┐
       │.                                                 ......│
       │                                                    │
       │                                                    │
       │                                                    │
       │                      やる夫がプロ野球選手になるようです    .    │
       │                                                    │
       │                                                    │
       │                                                    │
       │                                                    │
       │                                                    ......│
       │                                                    ....│
       │                                                    ......│
       │                                                       .│
       │ .        .____                                          ....│
       │      ;/   ノ( \;                                        .│
       │    ;/  _ノ 三ヽ、_ \;                                        │
       │   ;/ノ(( 。 )三( ゚ )∪\;                                     │
       │  ;.| ⌒  (__人__) ノ(  |.;                                .....│
       │  ..;\ u. . |++++|  ⌒ /;                                       .│
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77◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:25:54 ID:f978f4f3

















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                                     <  嫌だねっ! >
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          /        ::::::::::::::::::::::::::::::::        \            <  断るっ!! >
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    /       .|                        |      .\
   /         |\                    /|        .ヽ
  |            |  工工工工工工工工工工工工工工|         .|
  |           \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/          |
  |           \::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/             |
  |                 \エエ工工工工工工エエ/               |
  ヽ                                          /
    \                                    /
     \                                   /



耳を疑うような、大人の大声を耳にして、やる夫が思わず目を丸くする。

78◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:26:12 ID:f978f4f3


        ___
      /      \
     / ー   ー \
   /  (○)  (○)  \
   |     (__人__)    |
.   \    |r┬-|    /
    (ヽ、  `ー'´  / ̄)ヽ
      | ``     ''|  ヽ |
     ゝ ノ      ヽ  ノ|



その、唖然とした表情が楽しくて、キル夫はつい言葉を重ねた。


                                                          ___
                                                         /     \  ニヤニヤ
                「何で中継ぎ投手がバッターボックス立つんだよ。              /(⌒ )  (⌒ )\
              ねーだろそのシチュエーション。                         /  (トェェェェェェェェイ) \
                                                      |    \ェェェェェ/    |
              投げたいなら同期のバッターでも連れて来たらどうだ?」      .\               /
                                                  と⌒ヽ  `>        〈´
                                                   ヽ  V´          ヽ
                                                     ヽ   /              、





                                                         / ̄ ̄ ̄\
                                                       /         \
                       「あ、勝負は俺の勝ちってことでいいよな?         /   (⌒)  (⌒) \
                     やー。有利な交渉材料を手に入れたぜ。          |   (トェェェェェェェェイ)  |
                                                      \  \ェェェェェ/ /
                     やる夫より俺の方が上ですって、            グッ /⌒/^ヽ、    ,ィヽ、
                     今から球団に言ってくるわー。アザース!」       ./  ,ゞ ,ノ      ,  \
                                                     l /  /       ト   >
                                                       ヾ_,/          |/ /
                                                       |          |/

79◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:26:32 ID:f978f4f3

         ____
       /ノ   ヽ、_\       「チョ……おまっ……
     /( ○)}liil{(○)\               _/\/\/\/|_
    /    (__人__)   \                \          /
    |   ヽ |!!il|!|!l| /   |               <  汚ェおっ! >
    \    |ェェェェ|     /              /          \
    /     `ー'    \                  ̄|/\/\/\/ ̄





        ノ L____
       ⌒ \ / \      「入れ……!入れおっ!!」
      / (○) (○)\
     /    (__人__)   \
      |       |::::::|     |
     \       l;;;;;;l    /l!| !
     /     `ー'    \ |i    _             _
   /          ヽ !l ヽi   | l [l] | ̄| /l    | |
   (   丶- 、       しE |そ  | 二l  ̄/ [][]∧.|_|
    `ー、_ノ      ∑ l、E ノ < |__|  | ̄/ <_/ <>
               レY^V^ヽl       ̄


                                                           / ̄ ̄ ̄\
                                                          /         \
                                                        /   (⌒)  (⌒) \
                                         「やーーだーーーよーーー」    |    (トェェェェェェェェイ) |
                                                        \    \ェェェェェ/ /  フキ
                                                        /    ` ー─ 'ノ⌒⌒ヾ  フキ
                                                       /        γ      )
                                                      ./   \   /ヽ      ((
                                                      |   、  \/ /)      ヽ  .
                                                         \    /


見せつけるように後片付けを始めると、やる夫が興奮した様子でマウンドを降り駆け寄ってくる。

80◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:26:52 ID:f978f4f3

駆け寄ったやる夫はとんでもない形相をしていて、
キル夫を引っ張っていってでもバッターボックスに押し込めようという意思が見て取れた。



     ____  ズモモモモモ……
   /三三三 \
  / ─三三─ \
/   (●)三(●)  \
|    三(__人__)三   |
\     ` ⌒´   ,/
/    三三三   \


そんな若さを見て、キル夫は笑いをこらえきれなくなり、噴き出すが――


                                                       ,  -―ー- 、
                                                     /        ヽ
                                                    '       ⌒    ーヽ
                                                    l     (⌒)  (⌒) 、
                  「もしかしたら俺の引退登板かもしれないんだが、    . {     トェェェェェェィ   }
                        そんな時でも、先輩を負かそうってのか?」         .、.     ヽェェェェェノ ノ
                                                     >        <、
                                                    / ー―- .、    r、 ヽ
                                                    `ー―- 、_ノ   l/  /



一切の反論を許さぬ必勝の言葉にて、やる夫の手を振り払う。



        ___
..    /\:::::::::/\.
   /:::<◎>:::<◎>:::\    「おまっ……それはっ……ずるっ……」
  /::::::::⌒(__人__)⌒::::::\
  |     ` ー'´  u   |
  \  u   :::::     /
  /    :::::::::::::::::::    \
/                 \  〈〈〈 ヽ
                     (〈⊃  } }

81◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:27:18 ID:f978f4f3

                       \ 人人人人人人人人人人人人人人人 /
                      <                        >
      ____               < 仕掛けてきたの、あんただお!!  >
    /:::::::::  u\           <                        >
   /ノ└ \,三_ノ\   ,∩__    /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
 /:::::⌒( ●)三(●)\ fつuu
 |::::::::::::::::⌒(__人__)⌒ | |   |
 \:::::::::   ` ⌒´   ,/_ |   |
   ヽ           i    丿
  /(⌒)        / ̄ ̄´
 / /       /
                                                          ____
                                                         /     \
                                                       /         \
                                                       / (⌒) (⌒)    \
                     「おいおい。ヌリーこと言うなよ やる夫~     ..| (トェェェェェェェェイ)    |
                          素人かァ~?2年目になったんだろぉ~?」    .\ \ェェェェェ/   /
                                                ⊂ ヽ∩  >          \
                                                 '、_ \|               |
                                                    \ \      /  /



                                                        ____      ♪
                                                      /      \    ノ
                                                    ニヒッ  /         \
                    「……プロの1軍選手が、下の選手に          ./   (●) (●)  \
                    仕掛けられてないとでも思ってるのか?         .|   (トェェェェェェェェイ)   |
                                                   \  \ェェェェェ/   /
                    いつでも仕掛けてるぜェ~こっちはよぉ~」     .(ヽ、      / ̄)  |
                                                    | ``ー――‐''|  ヽ、. |
                                                    ゝ ノ      ヽ  ノ  |


        .____
     ;/   ノ( \;
    ;/  _ノ 三ヽ、_ \;
  ;/ノ(( 。 )三( ゚ )∪\;   「ウゴゴゴゴゴゴ」
 ;.| ⌒  (__人__) ノ(  |.;
 ..;\ u. . |++++|  ⌒ /;


82◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:27:50 ID:f978f4f3

ノヽ);';';';'ノ;';';';';'_彡ヘ;';'__): ,..、:..::::::::) ,、  : : ||: :-‐ミ: : : :,..'´^ヽ: , --||:.;:.;:.;:.
: : :(;';';';';');';';';';';';');';';');';';'Y:.;:.__)_:_:_:_: :: : . : : ||__彡;';';';'、: : : :(;';';';';';';')_ノ;';';';';';';'):.;:.;:
: : : :ゝー(;';';';'___ノ__ノ____ノ__/_,|__,|__::::||(;';';';'(;';';';')  .,.xwX'´(__(___ノ__ノ:| |:.;
;';';';';';';';';';';';'ノ从;';'| 「」 |l ̄|「|「」「 |_|___|_||;';';'``rr'':.「l_┌┐YY´;';;'}i{;';';';';'| |:.;
 ̄~ ̄~ ̄~~~~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              ̄.:⌒^^'=─ . .

          (⌒ヾ`
       ゝ´ ,))
  (( ⌒ゝ   lij
     ー" ミ  ___
        ノ(_     \
      /"\,, 、/"`` \     「寒いー奴だと思ったけど……
    / ( ●)´`(● )  \    .どんだけ煮えてんだ!」
     |   '" (__人__) "'    |
      \  ` ⌒ ´     /
      / ゝ  ``     ィヽ


                      \ 人人人人人人人人人人 /
                     <                    >
                     <  ハハハハハハ!!  >        .        ____
                     <                    >       ..          /        \
                     /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\              /          \
                                                    / (⌒)  (⌒)    \
                          「ばーか!冷えてる訳ねえだろ!         .| '"(トェェェェェェェェイ)"'   |
                         スターズの中継ぎ投手様だぞ俺は!」     .\ \ェェェェェ/    /
                                                     / ゝ         ィ'ヽ
                                                   /                 \

83◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:28:09 ID:f978f4f3


                                                        ___
                                                       /     \
                                                       /(● )  (● )\
                         「おいやる夫。今の時期の野球を、         /  (トェェェェェェェェイ) \
                        世間じゃ何て言うか知ってるか?」       .|    \ェェェェェ/    |
                                           .          \               /
                                                と⌒ヽ  `>        〈´
                                                 ヽ  V´          ヽ
                                                   ヽ   /              、

      ____
    /       \
  /   -‐´ `ー\ 
/     (●)  (●)\    「……ストーブリーグ?」
|        (__人__)  |
\      ` ⌒´  /
  >     ー‐  <
. /      / ̄彡ミヽ、
/    ヽ /  / ヽ  ヽ
                                                     *  _______
                                              / ̄|  +   /         ヽ   +
                                              | ::|    /⌒       ⌒   \
                    「正解。                       | ::|x  / ( ●)    ( ●)   |  .人
                    つまり……俺が、ストーブだ。         ,―    \   | :::::(トェェェェェェェェェイ)::    |  `Y´
                                           | ___)  ::| .!   \      /   /
                    冬の気温を上げられる男だ」        .| ___)  ::|+ヽ    \ェェェ/    /     十
                                           | ___)  ::|   .>          \
                                           ヽ__)_/   /                 \

     ____
   /     \
.. /_ノ  ヽ、_   \ 
/(●)三(●))   .\   「オメ、子供かァ!?」
|   (__人__)      |
\ ヽ|r┬-| /   /
/   `ー'´      \


おおよそやる夫が、先輩相手にふさわしくない言葉を吐き捨てて、
それを聞いたキル夫は笑いが止まらなくなった。

84◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:28:33 ID:f978f4f3

冬という季節がある。



゚   。     ゜  ゚   。        ゜ ゚   。        ゜
         ゜  。   。       ゜    ゜     ゚ ゜  。   。
 ゜  。   。       ゜
゚   。     ゜ ゜  。   。       ゜  ゚   。        ゜ ゚   。
        ゜  。   。       ゜  ゜  。
  。       ゜    ゜     ゚ ゜  。   。
 ゜   。   。   ゜  。   。       ゜     ゜
    ヘ l ノ r  ゝYイソ。       ゜  ゚   。
   ゜ ゜ヽYソ   ヾvノ/ ゜  。   。       ゜
      |i|     ||i。                 ゜  ゚   。
''"""'''''"""''""''''""''"''''"""''"""'''、.''"""'゙゙''''''''"""'、.""''"''''"""''"""'''''"""''""
. ..:.:.:.。.. . .. .:.o:.. . .. . ..:.:. .゚.O.:.:..。..゙゙゙゙''''''''''‐-- 、,,,,,_  .~゙"'ー-. . ..:.:.:.。.. ..:.:. .゚.O.:.:..。.. .. .
..:.:. . 。   。       ゜    ゜    ゚ ゜  。`゙''ー-、   。 `'‐.、,,
 ゜  。   。    ゜  ゜  ..: . .. .:.o:.. . .. . ..:.:. . ,,,,-‐'゛     . ,,'' ゜  ゚
  :..。. . .. . :.  .゚.O       .:.:..。.. .. ._,,.--ー''''''"゙゙         ,,-‐'゛
。       ゜  。   。       ゜  . .:.o:.. . .. . ..:.:. .  ゜     ゚ ゜
  。   。 . .:.o:.. . .. . ..:.:. .。


空気は乾き、木々はその身を枯れさせて、寒さに凍え、身を縮こめる季節である。
生き物が眠りにつく季節である。草木が枯れる季節である。


85◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:30:30 ID:f978f4f3

冬という季節がある。
何もかもが、カラカラに乾いた季節である。


               ┌┐┌┐             ┌┐┌┐    ,, :.
         ┌┐  ││││       ┌┐  ││││          ┌┐┌┐
       ┌┘└┐||||     ┌┘└┐||||       .┌┐  ||||
       └┐┌┘└┘└┘     └┐┌┘└┘└┘     .┌┘└┐└┘└┘
     ┌┐||┌┐        ┌┐||┌┐         └┐┌┘
     ||||||        ||||||       ┌┐||┌┐
     └┘└┘└┘        └┘└┘└┘       └┘└┘└┘


        ’、.・”;  ’           ’、′‘ ・. . ・ ‘
      ∵”      、′‘ ・. . ・ ‘        ’、′‘   ・”;  ” ;  ’  ・  .
                         ト、 ’ 、.・
                        ノ (
                 、   ,    `Y   |   ∵”
               ,ノ)        |   人
        ,      `Y´(    '     ,/    く、
         ヽ、    |  ) 、    /       }      丿)               、
.        __,ノ ) ' / (_,ノ)  (::::::::::::::::::::::  \ノ!   / (     ノ!        ,ノ)
.      (.  (_,/     (__)    ::::::::::::::::::::::ゝ/  ,)    | \     `Y´(
      ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::        :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
          :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

それは延焼するのに、最も適した季節である。

86◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:30:54 ID:f978f4f3

故に、この身は冬なのだ。枯れた、乾いた、上等だ。
それでこそ、この身に火が灯る。


888
888                     に|
888                      __|_
888                   に|   ┌’㊦‘┐  に|
=||               ___|__| :。。  |___|____
  ||            | G EEEEEEE! ’    EEEEEEEEE! |
_||.________|   EEEEEEE! ===    …   …   |___
| |関西ペイント| | SSK |.| T EEEEEEE! EEE!    。。。。。。 .|SONY|
三三三三三三三三三|―――――――――――――― |三三三
三三三三三三三三三|      携帯!は三菱電機       |三三三
三三三三三三三三三|_______________|三三三
三三三三三三三三三 /l  |                   |  |i三三三三
三三三三三三三三三/_|_|__________|_|,l三三三三
     Panasonic                      生活設計
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

   __,,,,,,,,,,,,,,,,,..................._..........................,,,,,,,,,,,,,,,,,__
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                    _,,..、 - ‐ '''' "´
_     ____ ,,..、 - ‐ '''' "´
./ = /    /
   /    /
_,/ ̄ ̄ ̄


もう一度、あの場所に立つための熱となる――

87◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:31:11 ID:f978f4f3

今度は心の中で、つぶやいた。




                                                   ____
                                                  /     \
                                                /         \
                                              /     (ー) (ー)\
                                               |    (トェェェェェェェェイ) |
                                              \   \ェェェェェ/ /
                      (冷えてる訳……ねえだろ)        ノ          \
                                             /´      _i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
                                             |    l  ( l / / / l
                                              l    l  ヽ       /



あの場所から、離れれば離れるほど身は燃えて、熱は高まる一方だ。
それこそ、イキの良いルーキーを、ちょっと踏んづけてみたくなる位に。





       ___
     /\:::::::::/\.
    /:::<◎>:::<◎>:::\
  /::::::::⌒(__人__)⌒::::::\
  |     ` ー'´  u   |
  \  u   :::::     /
  /   :::::::::::::::::::  :巛 ̄ヽ
  /  ,        :〈⊃ ̄( .}:


88◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:31:35 ID:f978f4f3

ふと、まだ顔を赤くする少年を見る。





                                    (⌒ヾ`
                                 ゝ´ ,))
                            (( ⌒ゝ   lij
                               ー" ミ  ___
                                  ノ(_     \
                                /"\::::::/"`` \
                              / ( ●)三(● )  \
                               | :::::::::::(__人__):::::::::::::  |
                                \  ` ⌒ ´     /
                                / ゝ  ``     ィヽ






興奮冷めやらぬといった表情を続けており、未だ先程の負けに納得がいってなさそうだ。
時々地面を蹴とばしたりと、怒りのアピールに余念がない。


89◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:31:53 ID:f978f4f3

どうでもいい勝負のはずだった。
キル夫にとっては多少の意味はあったけれど、奴にとっては、何の意味もない勝負のはずだ。





                                                 ____
                                               /     \
                                              /         \
                                            /     (⌒) (⌒)\
                           (なるほどな。コイツもか)    |    (トェェェェェェェェイ) |
                                            .〉     ∩ノ ⊃  /
                                            (  \ / _ノ |  |
                                            .\ “  /__|  |
                                              \ /___ /



だからこそ、キル夫は含み笑いを漏らす。

90◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:32:17 ID:f978f4f3

                                                   ____
                                                 /     \
                                               /         \
                                              / (●) (●)    \
                                    「おい、やる夫」      | (トェェェェェェェェイ)    |
                                              \ \ェェェェェ/   /


     ___
   /     \
  /   _ノ  ヽ、_\
/.   ((●)三(●)\
|      (__人__)   |   「ア”ー?」
\    ヽ |r┬-|/ /
/      `'ー´   \




                                                  ___
                                                 /     \
                                                 /(● )  (● )\
                                                /  (トェェェェェェェェイ) \
                 「……お前もストーブ、いらなそうだな」      |    \ェェェェェ/    |
                                     .          \               /
                                          と⌒ヽ  `>        〈´
                                           ヽ  V´          ヽ
                                             ヽ   /              、

     ___
   /     \
  /_ノ  ヽ、_   \
/(●)三(●))   .\   「…………」
|   (__人__)      |
\  |r┬r|i'      /
/   `ー'´     \


91◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:32:42 ID:f978f4f3


     ____
   /⌒三 ⌒\
.. /( ○)三(○)\    「ストーブを、蹴倒したい気分で一杯ですぅお」
/::::::⌒(__人__)⌒:::::\
|     |r┬-|     |
\      `ー'´     /



                          \ 人人人人人人人人人人人人人人 /
                         <                        >
                         <  クヒャヒャヒャヒャヒャwwww!  >
                         <                        >
                         /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
                                                      ____
                                                    /     \
                                                  /   彡    ミ\
                                                 /   (トェェェェェェェェイ)\
                                               /⌒丶   \ェェェェェ/ /⌒l
                                               \   ゝ          ノ  /
                                                /   /           |   |
                                              

キル夫の馬鹿笑いが、グラウンドに木霊した。

92◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:33:06 ID:f978f4f3

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             ::|: : : : : :.::|  l  :|三三三|_r─┐「冂.:| :|.:.:. ┌‐-=  ..,,__.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|  | | |
             ⌒≧s。: : |  | .:|ニニニ:||: :  ̄”¨7=‐ュ┴‐⊥_‐┴-= _ /_ ̄”“ ─-   _.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|  └=⊥二
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                      `└‐=¬|| ̄: :|| ̄¨ =|:|.,_ ̄~| |⊥__─-:__ ̄__T ‐- _二ニ=─ _¨77 ー-|  |
                           └_:└: : : : :|:|___,丁| |‐-: :__ ̄ =- ⊥└: :___ ̄| | ̄  ー-  ̄__|  |
                        \ 人人人人人人人人人人人人人人 / Tニ二_ ̄: :=-:: | |=-  __    |  |  |
                  <                        >| |^=‐| |_~ =- _: :| | ̄ =-  ̄_ Ti''|  | ....|
                  <  クヒャヒャヒャヒャヒャwwww!  >   .| |_ニ=‐゙¨| | =‐ ___   ¨ ''|  |   .|
                  <                        >ー__ :└ ̄: : : : :.:| |``''ー | | ̄ 丁「|  |  .|
                  /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\  ̄ 二ー_: : : : : | | : : :| |___」」:|  | .....|
                                                 ̄二-| |    L ̄ : : : |  |   |


       ___
     /\:::::::::/\.
    /:::<◎>:::<◎>:::\    「や・・・やる夫は怒ってるんだお!?」
  /::::::::⌒(__人__)⌒::::::\
  |     ` ー'´  u   |
  \  u   :::::     /
  /   :::::::::::::::::::  :巛 ̄ヽ
  /  ,        :〈⊃ ̄( .}:


冷えた風が吹く。だけど、熱に浮かされたような2人は、その冷たさが届かない。

93◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:33:28 ID:f978f4f3

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某月某日――スターズはキル夫と、育成契約での契約を発表した。


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                                                       枠外 ストーブリーグ 完


94◆oLG9iWoh0E : 2019/08/25(Sun) 16:33:51 ID:f978f4f3

本日の投下は以上になります。
ご観覧ありがとうございました。

96普通のやる夫さん : 2019/08/25(Sun) 17:42:03 ID:8c49065d
お疲れ様でした!

99普通のやる夫さん : 2019/08/25(Sun) 17:56:44 ID:d6eb926a
乙でした。
この感じ久々だぁ!

100普通のやる夫さん : 2019/08/25(Sun) 18:02:31 ID:05bf1fa8
乙でした。
また貴方のやる夫スレが読めて嬉しいです

102普通のやる夫さん : 2019/08/25(Sun) 18:06:37 ID:ecfca83f
おつでした!

「おい、どこいくんだテメー」
「バッターボックスに、はいれ」

がとても好きww

105普通のやる夫さん : 2019/08/25(Sun) 18:23:03 ID:aff3e7bd
おつでした
まさかあなたの作品をまた読めるときが来るとは
相変わらずキャラクターの濃さとテーマが繋がっていて面白い

107普通のやる夫さん : 2019/08/25(Sun) 19:51:41 ID:441b2b9c
乙です
投壊地方埼玉から低見の見物

111普通のやる夫さん : 2019/08/25(Sun) 21:59:24 ID:6a2dcfd3
乙でした

あなたのスレを読むの、何年振りになりますかね
復帰おめでとうございます!!

112普通のやる夫さん : 2019/08/25(Sun) 22:08:56 ID:b62357e7
乙乙
なんて嫌な先輩だw
まぁでもライバルだもんなぁ

113普通のやる夫さん : 2019/08/25(Sun) 23:35:47 ID:f82511df
まさか復帰されるとは…。また楽しませていただきます!

114普通のやる夫さん : 2019/08/25(Sun) 23:42:03 ID:79228036
乙です
これからも楽しみにしています


コメント
45723: by 名無しさん on 2020/10/12 at 09:59:21

>一方中継ぎ投手は任された短いイニングを全力で投げる事ができる。
>陸上で言えば、スプリンターのようなものなのだ。
>100メートル走のタイムがマラソンランナーに劣るというなら、彼らが投げる意味はない。


西〇ライ〇ンズ「ぐわあああぁぁぁっっっ!!」

45653: by 名無しさん on 2020/10/11 at 00:55:10

…ちょっと感動(じーん

45641: by 名無しさん on 2020/10/10 at 22:11:23

むっちゃ嬉しいわ。ガンパレも気が向いたら更新してくれてもいいんやで?

45632: by 名無しさん on 2020/10/10 at 19:54:39

やっぱりこの熱量が良いわ。
二年目、やって欲しいなぁ

45631: by 名無しさん on 2020/10/10 at 19:28:33

キル夫の俺がストーブだに対して
やる夫のストーブを蹴倒したいの返答が素晴らしいな

45627: by 名無しさん on 2020/10/10 at 17:57:17

懐かしいな、そしてこの独特なキャラ付けがたまらんわ
4点台の中継ぎなんてまともじゃない?…せやなぁ(ちな猫感)

45624: by 名無しさん on 2020/10/10 at 15:43:18

くっそ懐かしい
また、読み返すか

45622: by 名無しさん on 2020/10/10 at 15:13:04

これが幸せか…

45617: by 名無しさん on 2020/10/10 at 12:49:17

復活ありがたいっ!
またこの雰囲気の作品が読めて嬉しい。

45614: by 名無しさん on 2020/10/10 at 12:23:03

懐かしい
全キャラ立ってたもんな

45611: by 名無しさん on 2020/10/10 at 12:15:14

タイトル見て「あれ?」って思ったけどまた新しいの出てて
読めるとは思ってなかった
やっぱ面白いわ

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